手伝い終わり・新たな友達
レインと友達(?)になった。ランでした。
「・・お友達になれるかしら?」
レインは、微笑んだ。
「ただいまです!」
「おうよっ!どーだったか?」
「バッチリでしたよ!」
「そうかそうか。じゃあ、次はこの荷物をキイルに!」
「はーい!」
ランはカードを受け取り、また走り出した。
また、「村の人」のアイコンで探し出す。
今度はすぐ見つかった。
男で、歳は何気に同じ。
まぁまぁ美形であった。
しかし、今キイルがいるのは村の端の大木の上であった。
しかも、今入る場所と真逆の方向。
「え〜〜〜〜・・・」
ランは不満を漏らしながらも人間離れした体力と運動神経で走り出した。
キイルは、今、大物を釣り上げようと頑張っていた。
もちろん、つれるわけは無いが、頑張っている。
髪・瞳と同じ色のこげ茶で、背はランより少しだけ大きい。
こげ茶の瞳で水面を見ている。
ピクッ、ピクピクッ!と、浮きが沈んだ。
「!」
キイルは、チャンスを狙って、引き上げた。
「いっけええぇぇぇぇぇぇっっ!」
ザバ――――――――――ンンンッッ!!
なんとも大きな魚が釣れた。
意外であった。
「やった!やったぞやったぞ!釣れた釣れた!」
キイルは喜びの舞を踊る。
「あの〜・・・キイル君ですか?」
突然、下から声がした。
そこには、ランが立っていた。
「ん・・・・・?誰だ?」
「あたしは、ラン。ところで、キイル君ですか?」
「・・そうだよ。なに?」
「お届け物です!」
ランはそう言うと、足に力を込めた。
その瞬間、ランはその場からいなくなり、大木の上にいた。
「う?え?い?おうぅ?・・いいいいいいいいいいいいいぃぃぃっっっ!!??」
キイルは叫んだ。
「どうしました?はい。お届け物です」
「え・・?あっ、どうも」
「それじゃ」
「あっはい。それじゃ・・・・・・えええええええええええええぇぇぇぇぇぇ!!!!??」
またもや、ランは後ろに落ちていった。
とんっ、と無事地面に着地し、走り出した。
「・・・なんなんだ・・?アイツ」
キイルは、あっけになったまま、止まっていた。
「ただいま!次は?」
「おうよっ!次は、これを頼む!これが最後だ!」
「うそっ!これは誰に?」
「えっとな・・・ネイレンだ」
「分かりました!いってきます」
ランはイキオイよく外へ飛び出すと、ネイレンの場所に向かった。
そして、調べて見る。
が。
「・・・・・あり?」
どこをどうやっても見つからない。
地図を見る。すると、引越したという知らせが入っていた。
「ええええええええええええ!?」
どうしよっ、どうしよっ!
ピ―――――――ン!
ランの頭に何かが浮かんだ。
「関所にいってみよう!」
関所なら、引っ越した人の村が分かるかもしれない!
猛ダッシュで関所に向かう。
「え?木苺村ですか?」
「うん。そうだよ。ネイレンさんに何か御用かな?」
「は・・はい。この荷物を・・」
「あぁ、だったら届けておくよ。そういうシステムもあるからね。じゃっ、ここにサインをお願い」
「はい」
ランは、用紙にサインをする。
「はい。ありがとう。これで、明日には届くはずだよ」
ランは関所の人に見送られて、店に向かった。
「ただいま!」
「はやっ!」
「ホントね・・」
「関所に行ったら、システムがあるとか何とかで・・」
「コイツ、頭いいな。よし、バイト代20000円とご褒美代5000円だ」
「わーい!ありがとうございまーす」
ランは貰った、カードをスライドさせる。
そして、今の持ち金がやっと「35000円」になった。
バタン、ドアが閉まる。
その瞬間。
「きゃ―――――――――!!終わったぁぁぁぁぁぁ!!」
叫んだ。
あらん限りと叫んだ。
「ふ〜・・まずどこ行こうかな?」
ランは辺りを見回した。
すると、横には「仕立て屋」があった。
「・・まず、服を着替えよう!」
そう思い、ランは中に入って行った。
カラリーン♪
軽快な鈴が鳴り、ドアが開いた。
中には、明るい音楽が流れている。
「いらっしゃーい!Y・I・Hへ!」
また変な名前が。
一瞬声に出しそうだったが、のどに押し込んだ。
「今日は〜・・・って、初めての人か!ごめんね。ここはY・I・H!「安い・いい品・豊富」なみせだよ〜ん!」
確かに、安い・いい品・豊富だけど、その名前は無いだろう。
またもや、出てきそうだったが、また喉に押し戻した。
「で?今日はどんなのが?」
「えっと・・動きやすいの」
「OK・・えっと・・あったあった!この質問に答えていってね!」
ランに渡されたのは、薄いモニターであった。
質問・1好きな色は? A.青
質問・2好きな柄は? A.ストライプ
質問・3ワンピースか上と下で別れている服どちらが好き? A.後者
質問・4長袖か微妙か半そでか袖なしどれがいい? A.微妙
質問・5キツイのがいいか、ぶかぶかどっち? A.ぶかぶか
質問・6ズボンとスカートとケロットどれがいい? A.ケロット
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なんか変わった質問だな〜・・と思いながらも、ランは質問に答えて言った。
すべてが終わったとき、奥で作業していた人に、カードを渡された。
「はい!これがあなたの、服よ!ぜひ着てね!」
ランはスライドさせて見る。
すると、青色の脇に水色のストライプが入った、ちょっと大き目の微妙な袖のシャツ(丈が異様に長い)に、膝までの柔らかいジーンズのズボン・なぜか青いスニーカーまで付いている。
「わあっ!可愛い!オマケに、この青いリボン・あげる!」
ランの腰まである薄い水色の長い髪を、左右両サイドで結ぶ。
「やっぱし、かわいい!」
店員さんは、店内を駆け回り、「可愛い」と叫ぶ。
もうひとりの店員さんが、今のうちにということで外に出してくれた。
外はもう夕方であった。
月が見えてきた。
「きれ・・・」
ランはそう言葉を漏らす。
そして、ランは家に戻っていった。
こんにちわ。やっと第三話(一応、第一物語の第三部)です。これからも頑張りますのでよろしくお願いします!