手伝い・友達
お姉さんに連れられ、センリの店へと向かうラン!
センリという男の店にいくことになったラン。
センリの店は、小さいボロボロの店であった。
だが、一応品揃えはある。といっても、7〜8個だが。
「おうっ!いらっしゃい・・ってオマエがランか。うっす!オレがセンリだ」
「あっ・・ど・どうも。ランです・」
ランは軽く会釈をする。
「なんだなんだ!?覇気がないぞ覇気が!」
「あなたが、ありすぎるんです!」
お姉さんが、突っ込む。
「なんだ?ルーナ、よくオレに突っ込めたな」
「はぁ〜〜〜〜〜??馬鹿じゃないですか?それよりさっさと説明してあげてくださいよ」
「おうっ、えっとな、オマエは今、まさに持ち金0円!そうだろ?」
「は・・・・はぁ」
「ということで決定!オレの仕事を今日だけ手伝え!バイトだバイト!」
ランはあまりの声の大きさに耳を塞ぎたくなるようだったが、まぁ我慢した。
「じゃっ、まずこれに着替えろ!せっかくの服が汚れちっては、ダメだ!」
「えっと・・?」
センリから渡されたのは、服の絵が描いてあるカードであった。
「これはね、R・K・Kにスライドさせるの。ほらそこの、溝に」
「あぁ・・」
ランはうなずいて、カードをスライドさせる。
すると、あっという間に、今までのワンピースが作業着になる。
「わおっ・・」
「よーし、着替えたな!では早速一つ目!この花の種・木の苗を植えてきてくれ!」
またもや、花の種が書かれたカードが10枚と、木の苗が書かれたカード5枚が渡される。
「これはね、スライドさせた後、植えたい場所にこのカメラを向けるの。それで「OK」ボタンを押す!するとそこには、花の種が埋まっている!いっきに何枚もスライドさせても、メニューボタンで植えたいものを押せばできるからね。カードはスライドさせた後、消えるから」
そう言ってお姉さんは、見送ってくれた。
「えっと・・どこに植えようかな?」
ランはいろいろ見た後、どこに植えるかなどを決めて、カードをスライドさせた。
なるほど、確かにカードが消えた。
そして、カメラを向け「OK」ボタンを押す。
シュッ、と花の種が埋まった。
「おぉ・・ハイテクってやつですか?」
ランは次々に植え、店に戻っていった。
「早いな!じゃあ次は、配達だ!これは体力の問題だ!この家具を「レイン」にもっていってくれ!分からなかったら、「村の人」ってアイコンを押せばわかる!現在地もな!」
「あ・・ありがとう!」
「おっ、覇気だ覇気!その調子だ!」
「じゃあいってきます!」
「おうよっ!」
ランはそう言うと、もうダッシュで「レイン」の元へ行った。
「村の人」というアイコンを押すと確かに、8人の顔が映った。
レイン・レイン・レイン・レイン・あった!
レインはランと同じ歳で、可愛らしい控えめな女の子であった。
綺麗な茶色の長い髪、おそらくどこかの令嬢だろう。
下のほうに「個人情報厳守」と書いてある。
えっと・・レインはどこに・・?
ランは現在地を調べた。すると、案外近くにいた。
キキ――――ッッ!!
煙が出るほど急にランは止まった。
「い・・いた!!」
ランは急いで、レインの元へ行く。
「レ・・レインさ――――――ん!!」
レインは気づいたようにして、ランを見る。
「・・・どなた・・でしょう?」
「あ・・紹介が遅れました・・!あたし、ランっていうの!」
「ラン・・?わたしは・・レインです。よろしくね」
「う・・うん・・よろしく・・じゃなかった!これ!お届け物!」
「えっ?」
レインはランから、カードを受け取った。
そして、スライドさせる。
「まぁっ!これは・・王女のティアラ!?」
レインは、口を押さえながら叫んだ。
「お・・王女のティアラ・・?それって、凄いの?」
「えぇ!とっても!ありがとうございます!では、お礼に・・はい!」
「?」
「これは、一応一万円です。まだここに来たばっかりだと、お金持っていらっしゃないでしょうから」
「あ・・ありがとう!」
ランはそう言って、また、店に向かって走り出した。
レインはランの後姿を見送った。
「・・お友達になれるかしら?」
レインはそう言って、柔らかく笑った。
新しい友達ができた!