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Leonides

作者: 斎藤一樹



 夜1時。俺はこっそりと家を抜け出した。上着を着て懐中電灯を持って、あらかじめ持ち出していた運動靴を履き、ベランダから家を出る。幸い、我が家は一軒家で、問題なく出る事が出来る。


 玄関から外に出ないのは、まあ一種の保険のようなものだ。親は寝静まっている時間だが、万が一親に見つかったら面倒なことになる。


 自転車の鍵をなるべく音を立てないように外し、ハンドルで自転車を押しながら道路に出る。さあ、出発だ。そう心の中で呟き、静かな夜の街を走りだす。


 目指すのは、自転車で15分ほどのところにある、街外れのそこそこ大きな公園だ。俺はひたすら、静寂の支配する街を走る。夜の街は、普段見る昼間の街とは大分趣を異にする。明るい喧騒の満ちる昼間とは対照的に、暗い夜の世界は静かだ。




 そして。




「……着いたな」


 目的地の公園に到着した。そのまま自転車で公園に乗り入れ、芝生の生えている開けた場所へと向かう。


 適当なところに自転車を停める。俺はリュックサックの中からビニールシートを出し、芝生にそれを敷き、そこに寝転がり空を見上げる。昔から俺は星が大好きだった。見たこともない宇宙の光景を頭に想い描き、色々と想像して楽しんでいた。それは、今でもあまり変わっていない。


 (そら)を見上げていると、夜空を一筋の光が切り裂いた。ああ、始まったみたいだ。 今日は、獅子座流星群の日。



      〜Fin〜



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