平和な手数料
AIとの共同執筆です。
「休日出勤なし! 好きな時に休み放題! 未経験から始める、自分らしい冒険者ライフ!」
酒場の壁に貼られたそのチラシは、無職の女ルル(24歳)の目に、まるで聖書のように眩しく映った。
「これで無職とはおさらばね!これからは自分の腕一本で生きていくんだから!」
鼻息荒くギルドの門を叩くと、そこには清潔感あふれる制服を着た受付嬢が、営業スマイル全開で立っていた。
「いらっしゃいませ! 冒険者登録をご希望ですね?ありがとうございます!それでは、こちらが規約になります。……あ、難しいところは読まなくて大丈夫ですよ! 要は『みんなで楽しく頑張りましょう』ってことです!まずは、この銀色のプレートを受け取ってください」
彼女は、ルルの前にピカピカのドッグタグを差し出した。
「これ、なんですか? かっこいい!」
「これは『冒険者タグ』。あなたの身分証であり、ギルドの大切な仲間である証拠です! これさえあれば、街の提携ショップで割引も受けられるし、何より『プロ』の仲間入りですよ! さあ、まずは練習がてら、裏山の『薬草採取』から受けてみませんか? 報酬もすぐ出ますよ!」
「やります! 私、頑張ります!」
ルルは、首にかけられたタグの重みに「プロ」の自覚を感じ、意気揚々と森へ駆け出した。
薬草を摘み、たまに出るスライムを叩く。確かに自由だ。誰にも文句は言われない。
「ああ、本当に冒険になってよかったわ!もっと早くはじめてればよかった!」
……そんな楽しい「冒険者ごっこ」が、数ヶ月続いたある日のこと。
「はい、今回の報酬ね。……あ、ルルさん。ちょっと待って。ここから『ギルドシステム維持費』と『タグ発行手数料の分割払い分』、あと『初心者講習の事後負担金』を引かせてもらうわね。」
カウンターで渡された封筒の中身を見て、ルルは固まった。
「……えっ? 銅貨、これだけ? 金貨三枚分くらい働いたはずなんですけど……」
「あー、それね。チラシには『売上』は書いてあったけど、『手取り』とは書いてないでしょ? あとルルさん、契約期間が一年残ってるから、今辞めると違約金が発生するわよ。あ、ちなみにそのタグ、返却時に傷があると追加料金発生するから気をつけてくださいね〜。」
あんなに優しかった受付嬢が、事務的に計算機を叩きながら告げる。
「そんなぁ〜! 話が違いますよー!」
「違わないわよ、ほら。」
そう言って突き出された契約書には小さな文字で規定が書かれていた。
「さあ、休んでる暇なんてないわよ!
はい、これが新しい依頼ね!」
「ううっ、冒険は甘くない……! 明日はもっと薬草摘むぞー!」
ルルは涙を拭い、ボロボロの靴を引きずりながら、再び「冒険(という名の重労働)」の待つ森へと走り出した。
番号ーG2311V
事案名:新規登録者ルルの冒険奮闘日記




