遠足
AIとの共同執筆です。
一瞬の不快
「いって。……なんだろ? 今、なんか刺されたかな?」
採取クエストの帰り道、男は首筋を軽くさすりながら仲間に笑いかけた。
藪蚊か、あるいはただの草の棘か。気に留めるほどのことでもない、日常のひとコマ。
だが、その瞬間に皮膚を突き破り、神経の隙間を縫って脳へと這い上がった「それ」は、確実に男の主導権を奪い去っていた。
無自覚な行進
街へ戻り、クエスト完了の報告を済ませた直後のことだった。
男は休息も取らず、再び装備を整え始めた。「今からソロで行ってくるわ!」
仲間たちは当然、止めた。夜が近く、向かう先は熟練者ですら避ける最凶の魔物の巣窟だ。
だが男は、まるで初恋の相手に会いに行くような輝かしい笑顔で、「そこにお宝がある確信があるんだ」と語り、制止を振り切って軽やかな足取りで街を出て行った。
終焉の再会
数週間後、別のパーティーがその巣窟に棲まう魔物を討伐した。
解体作業中、魔物の胃袋と排泄物の中から、ドロドロに溶けかけた「男の所持品」と、噛み砕かれた骨の一部が発見された。
彼は最期まで、自分が操られているとは夢にも思わなかっただろう。
捕食者に喰われるその瞬間、彼が見たのは絶望ではなく、脳に直接見せられた理想郷の幻覚だったのだから。
番号ーG2311V
事案名:幸福な犠牲者




