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燃える草原

AIと共同執筆です。

ある冒険者が、高価な薬草の群生地を見つけた。

それは「灰の平原」と呼ばれる、一見すると何の変哲もない乾燥した荒野でのことだった。

1. 軽率な収穫

「あった……これだ」

パトリックは、地面からわずかに突き出した琥珀色の結晶体——希少な薬木「琥珀茸」に手を伸ばした。その周囲の土が不自然に盛り上がっていた理由を考えるよりも早く、足元で「カチッ」と、硬質な音が響いた。

「あ……?」

刹那、パトリックの視界が真っ白に染まった。

彼が踏んだのは、薬草に擬態して地中に身を潜めていた魔物「爆ぜハゼダネ」の起爆器官だった。凄まじい衝撃と熱がパトリックの両足を膝下から一瞬で焼き切り、彼はその場に叩きつけられた。

2. 孤独な静置

パトリックは呻き声を上げ、周囲を見渡し、恐怖した。

爆発によってめくれた土の下から、無数の「爆ぜ種」が、まるで意思を持つ地雷のようにびっしりと敷き詰められているのが見えたからだ。

両足を失った彼が、わずかでも身をよじれば、周囲に潜む何百もの「爆ぜ種」が連鎖的に爆発し、自分の肉体は塵も残さず消滅するだろう。

「おい、誰か……降りてきてくれよ……」

パトリックは、震える声で遠く離れた街道の方角へ向けて呟いた。だが、ここは深い霧に包まれた平原の最奥。誰も通るはずのない、地図の空白地帯だ。

3. 渇望の終焉

激痛と失血に耐えながら、彼は生存本能に突き動かされ、震える手で周囲の土を払った。

幸いにも、その周囲にはいくつか「食べられる薬草」が自生していた。彼は爆ぜ種を刺激しないよう細心の注意を払い、指が届く範囲にある草を、数日かけて根こそぎ口に運んだ。泥を噛み、苦い茎を咀嚼することで、彼はかろうじて意識を繋ぎ止めていた。

しかし、そのわずかな希望もいつかは尽きる。

近くにある食べられる薬草も完全になくなった頃、パトリックの意識は混濁していた。

指先を動かすことさえ爆発を招く死の罠の中で、もはや飢えを凌ぐ手段もなく、彼はただ、自分の体温が冷えていくのを、誰にも気づかれずに見守っていた。

パトリックは喉の渇きと絶望の果てに、動かなくなった。


ギルドからの報告書


番号ーG2311VX4L9

事案名: 登録名「パトリック」の灰の平原における「天然爆発種による孤立死」

【概要】

パトリック氏は「爆ぜ種」の群生地に誤って立ち入り、起爆器官を踏んで両足を喪失。周囲に未起爆の「爆ぜ種」が密集していたため、移動不能な状態で孤立し、その後絶命した模様。

【調査結果】

遺体周囲の植生が完全に消失していた点から、パトリック氏は数日間にわたり、周囲の草を食いつなぐことで苦痛を延長させたものと断定されます。この無意味な生存努力は、結果として彼の孤独を深めるだけに終わりました。

【警告】

• 目先の利益への盲信: 琥珀茸のような高価値の素材が、なぜこれほど容易に視認できる状態で残っていたのか。パトリック氏はその「不自然さ」を疑うべきでした。目先の金貨に目が眩んだ瞬間に、彼は冒険者ではなく、単なる「爆ぜ種」の肥料へと成り下がったのです。

• 最後の砦: どんなに予防をしても、救助が物理的に不可能な状況において、数日間も絶望を反芻することになる可能性はゼロではありません。

そういうときのもしもの備えは冒険者ならば用意した方がいいかもしれません…。


あなたは、持っていますか…?


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