無慈悲
AIとの共同執筆です。
王都の隣町に、太陽のような笑顔を持つレオという少年がいた。
彼は母に深く愛され、幼馴染の少女ルナとは将来を誓い合った仲だった。二人の夢は「伝説の英雄となり、魔王から世界を救うこと」。
その夢のために、二人は何年も共に剣を振り、魔導書を読み込み、厳しい訓練に耐えてきた。
ついに冒険者登録を済ませた二人は、初陣のダンジョンへ向かう。装備は一級品、備蓄も完璧。ギルドの講習で学んだ安全策も全て遵守していた。未来は希望に満ちているはずだった。
1. 些細な亀裂、致命の絶叫
ダンジョンの中層。ほんの些細な……本当に、どちらが先に水を飲むかといった程度の口論が、極度の緊張からか大きな言い争いに発展した。ルナは涙を浮かべて背を向け、一人で入り口へと歩き出す。
意地を張っていたレオだったが、すぐに後悔が込み上げ、彼女を追って駆け出した。
その瞬間、迷宮に不釣り合いな、この世のものとは思えない絶叫が響き渡った。
2. 地獄の体温
角を曲がったレオの目に飛び込んできたのは、酸の罠に焼かれる最愛の少女だった。
右半身はドロドロに溶け落ち、白い骨が剥き出しになっている。彼女は床をかきむしり、のたうち回りながら、残った左目でレオを捉えた。
「ルナ! 嘘だろ、ルナッ!!」
レオは持てる全ての高級回復薬を浴びせたが、肉を焼く煙は止まらない。彼女はレオの腕の中で、崩れ落ちる顔を必死に動かし、何かを訴えようとしていた。謝罪か、救いか、あるいは呪いか。
数分後、温かな彼女の肉体は、ただの「溶けた異物」へと変わり、レオの手の中で動かなくなった。
3. 偽りの再会、静かなる終焉
絶望に暮れ、泣き疲れたレオは、死体の横でいつの間にか意識を失っていた。
不意に横から、聞き慣れた愛おしい声がした。
「レオ……ごめんね……」
目を開けると、そこには傷一つない笑顔のルナが立っていた。レオは狂喜し、彼女に抱きついて何度も謝った。だが、その抱きしめた体は氷のように冷たく、指先が不自然なほど深くレオの背中に食い込んだ。
それはルナではなかった。死者の声と姿を模し、獲物を誘い出す魔物「ミミック・レイス」。
レオが異変に気づいた時には、すでに彼女の腕(触手)は彼の四肢をがっちりと固定していた。彼は逃げることも、抵抗することも許されず、最愛の人の姿をした化け物に、生きたまま少しずつ、丁寧に端から食い尽くされていった。
ギルドからの報告書
番号ーG2311VX0X9
事案名: 登録者レオおよびルナ、罠の作動および魔物による捕食死
【概要】
登録者二名は、初級探索中に歩行経路の確認を怠り、高濃度酸トラップを作動。一名が即死。残る一名は精神衰弱中に擬態魔物の襲撃を受け、抵抗の痕跡なく捕食されました。
【調査結果】
数週間後、行方不明となったレオ氏の母親による捜索依頼を受け、調査隊を派遣。現場に残されていたのは、二人のものと思われる識別タグのみでした。なお、タグを回収した母親は、同日夜に自宅にて自ら命を絶ったとの報告が入っております。
【警告】
• 冒険者は甘くない: 夢や愛、これまでの努力など、迷宮の一滴の酸の前では無価値です。
• 他に道があるならそっちへ行け: 悪いことは言いません。他にやりたいことがあるのなら、今すぐ剣を捨てなさい。
よほどの理由がない限り、ギルドの門を叩くべきではありません。あなたの死は、あなた一人のものでは終わらないのだから…。




