表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

20/70

音速の重戦車

AIとの共同執筆です。

おい見ろよ、あのデカいカメ。あんなにノロマなら、格好の的じゃねえか」

若手冒険者のグループが、水辺に鎮座する巨亀を指差して笑った。首をゆっくりと動かすその姿は、いかにも鈍重で、危機感など微塵も感じさせなかった。

1. 虚飾の鈍重

「一撃で仕留めて、今日の酒の肴にしてやるよ」

一人の戦士が、無防備に突き出されたカメの頭を目掛けて剣を振りかざした。

周囲の仲間も、あまりに遅いカメの動きを嘲笑い、油断しきった笑みを浮かべてその様子を眺めていた。彼らの頭には「カメ=鈍い」という、安全圏の常識しか存在しなかった。

2. 弾ける筋肉

だが、剣先が触れる直前、世界が静止した。

「ノロマ」という言葉を嘲笑うかのように、カメの首がバネ仕掛けの罠を遥かに凌ぐ速度で射出されたのだ。

それはもはや「動いた」のではない。爆発に近い速度で、戦士の喉笛へと正確に突き刺さった。

仲間が悲鳴を上げる暇もなかった。その強靭な顎は、鋼の防具ごと戦士の首を容易く噛みちぎっていた。

3. 略奪の疾走

残された仲間が逃げ出そうとしたとき、さらに信じがたい光景が広がる。

カメは四肢を猛烈なピッチで駆動させ、水面を滑るような速度で突撃してきたのだ。

「カメが……こんなに……速いわけが……」

そんな最期の言葉さえ、重戦車のような突進と血飛沫の中に消えていった。

現場には、カメが元の位置に戻り、再び「ノロマなフリ」をして獲物を待つ、静かなる死の静寂だけが残った。

ギルドからの報告書

番号ーG2311V

事案名:登録者パーティ「銀の風」、特殊魔物による捕食死

概要:

通称「音速の重戦車」こと、瞬発特化種『迅雷甲アクセル・シェル』の生息域に侵入。外見上の鈍重さに欺かれ、至近距離での先制攻撃を許し、全員が捕食・死亡した。

調査結果:

当該個体は、獲物を油断させるために「ノロマ」という偽のイメージを意図的に演出する極めて知能の高い狩人である。実際の攻撃速度は飛翔する矢に匹敵し、一度噛みつけば岩石をも砕く顎の力で対象を即座に破壊する。

警告:

• 「遅い」は「弱い」ではない: 迷宮において、わざとらしく隙を見せている存在こそ、最も警戒すべき「狩人」です。

• 生物学的な常識を捨てよ: あなたが知っている「カメ」の常識は、迷宮の怪物には通用しません。

• 瞬きが命取りになる: あなたが「ノロマだ」と瞬きをしたその一瞬で、あなたの首はすでに胴体から離れています。

あなたが「カメ」の鈍さを笑っている時、死神はあはたの喉元を狙い定めるための「溜め」をつくっているかもしれません…。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ