業
AIとの共同執筆です。
ジードが冒険者を目指した理由は、至極単純だった。「楽をして、一発逆転する」。
伝説のドラゴンの首を獲るか、忘れ去られた古代遺跡で金色の財宝を見つけるか。たった一度の「幸運」さえ掴み取れば、あとは一生、酒と女に溺れる安らかな余生が待っているはずだった。
しかし、現実は彼を嘲笑う。
命を懸けてコボルトの群れを散らし、ようやく手にした報酬は、その日の宿代と、刃こぼれした安物の剣の研ぎ代に消えた。
「……次は、もっと深い階層へ行く。そうすれば、こんな生活ともおさらばだ!」
彼は自らを鼓舞し、より危険な、より難易度の高いダンジョンへと足を踏み入れる。
必死に剣を振り、死線を潜り抜けるたび、確かに報酬の額は増えていった。
だが、強敵と戦えば戦うほど、装備品は無惨に壊れ、特殊な回復薬や魔法のスクロールが必要になり、体中の古傷を癒す治療費も跳ね上がっていく。
気がつけば、以前よりも稼いでいるはずなのに、手元に残る金は一向に増えない。それどころか、死のリスクだけが指数関数的に増大していた。
「……おかしい、こんなはずじゃなかった! 楽をするために、俺は死ぬほど苦労してるのか!?」
彼は、血と泥にまみれた金貨を握りしめ、咆哮した。
幸せを掴もうと足掻けば足掻くほど、彼は「冒険者」という地獄の深みに、より深く、より執拗に引きずり込まれていく。
その皮肉な循環こそが、彼という存在を形作る逃れられない「業」そのものだった。




