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詩みたいな  作者: 直情型自殺野郎
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動かず


何をなすこともなく

何にもなることもなく

揺るがず動じず

石のようにただある


雲のように旅することもなく

木々のように育つこともなく

鳥のように歌うこともない


大地がうねり海がうごめき

山が怒り空が泣いても


石のように転がるだけ


やがては風がこの小さな身を

削って砂にしてしまうだろう

歳月とともに朽ちいく身体を

眺めるのみである


涙を流すこともなければ

声をあげて笑うこともなく

日が当たろうと陰ろうとも

ただただそこにある


月日が流れて

太陽と月が幾度入れ替わろうとも


私はそこにあるのみ


川底に追いやられ

流れに身を任せれば

この矮小な身は

たちまち砂となり

彼方へ消えるだろう


いずれ消え行く定めとなれども

それでは余りにも哀れ

永らえたいわけではないが

もうしばし

この景色を見ていたい


だから私は

路傍に転がりて

動かず

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