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詩みたいな  作者: 直情型自殺野郎
24/28

きらきら

いつ頃だったか


おぼろげな

昔々の話だけど

きらきらと輝いていた


行き交う車

お気に入りの自転車

神社の公園で

皆と遊んだ



皆って誰だっけ

あの自転車はどうしたんだっけ

あの頃みた車は

最近は見ないな



まるで

手からこぼれ落ちる砂粒のように

きらきらした素晴らしい思い出は

なくなってしまって



もう一度

きらきらした思い出をこの手に


そう思っても


今の私では


手が届かないと


分かってしまう



斜に構え

私の目には屈折した像しか

写らなくなってしまった



素晴らしき日々を忘れ

憧れの夢を失くし

頼るべき友と別れ

無軌道に歩む


先人が歩いている筈の道で迷っては

下を向くばかり


何がしたくて

何になりたくて

何を遂げたくて


そんなものは

とうに忘れてしまった


路傍の石ころと大差ないような

誰の目にも止まらずに

しかしながら其所にいる


ふとまわりを見れば

誰もいる筈がなく


遠くを見れば

輝いている人影


羨ましいのだろうか

きらきらしたものを

未だ持ち続けている人が


人の手の中にあるものを求めて

真似をしてみても

同じようには輝かない


それは小さい頃に学んだことで

私以外が持っているから

目映いのだ


きらきら

美しい光を決して損なわぬように

遠くから眺める


その光に牽かれて

また私の足は無軌道に動き出す


追いかけたところで

途中で見失うことは分かっている


それでも

求めずにはいられないのだ

あのきらきらを


永遠に迷い続けるのだ

きらきらを求めて

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