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無味乾燥
朝日が出るまえに目を覚まし
電車に揺られて寝ぼけた街へ
過ぎ行く灰色を
ぼーっとながめ
日が暮れたら
まだまだ元気な街を出る
電車に揺られて
棺桶に戻り
蓋を閉めて祈る
明日がどうか来ませんように
私の目が覚めませんように
ふざけた願いを想いながら
目をつぶって夜を過ごす
ふと目が覚めて
また電車に揺られて街へ向かい
灰色を眺めては
溜め息をつく
変わらない毎日
変わらない自分
いつかは終わりがくると
希望を抱いて繰り返す
きっと突然
これは終わる
いつかは願いが叶えられる
明日か明後日か明明後日か
それともまだまだ先なのか
誰が決めるのかは分からないが
願いがやっと叶っても
何も想わないのだろうけど
ほんとつまんねぇやつだな




