いけると思ったけど無理だったんだよ
ふぁいあーえむ○れむのリメイクが出るぞー。
メッチャ欲しいねんけど、お金が…………ね。
「そうだ!邸の3階には後継ぎの僕ですら、決して立ち入るな、むしろ近付くなと父上から堅く申し付けられてるんだ!な、なのに…………………なのにお前は部屋に入ってる…………何でだっ!?」
いや、だから、知らんがな。
多分ぺろぺろが何かしら関係してんだろうな、きっと。
俺の存在って魔力を譲渡するためだけに居る、いわばゲームとかで言うところの、回復薬的な扱いかもしれないな。
って、事をこの子供にどう説明すれば良いんだ?
えー………実は、君のお父さんには、日頃から何かとお世話になって居ります…………………………いや、お世話をしているのは俺の方か?
衣食住はバラモス氏に頼ってるが、別に俺の意思じゃねーし。
むしろ俺の魔力をぺろぺろ行為で譲渡してやったりしてるから、ある意味俺とバラモス氏は対等な関係なのでは無いだろうか。
「君のお父さんと俺はその……………仕事相手みたいなものだよ」
「はあっ!?嘘を付くなよ。お前みたいに若い奴が父上の仕事相手な訳無いだろ!」
「いやいや、人を見た目で判断しては駄目だぞ?」
「じゃあお前は一体何歳なんだよ?」
俺の年齢!?
藤崎東吾としてならば、16歳だけど……………う~ん。この新しい身体の持ち主のってなると知らんな。
俺が鏡で確認した感じだと12、3歳ってところか?いまいちアジア人以外の外見って、分かりづらいんだよ。
現在の俺の外見、まんまヨーロッパ系統の金髪碧眼の白人少年って感じだしな。
バラモス氏の仕事相手って事を踏まえて15歳って言ってみるか。
「俺は15歳だ」
「嘘を付けぇぇぇぇぇ!!!」
おお、ソッコーバレた。
でも面倒だから15で押し通そう。
「疑われる謂れは無いぞ。俺は歴とした15歳だ」
「ありえん。お前のその外見から僕が推測するに、お前は10歳位だろう?」
な、なんだと?
10歳、だと?
「おいっ!さすがにそれは無いだろ?せめて12、3歳ぐらいには見えるだろ?」
「ふんっ。語るに落ちたな。お前は間違いなく15歳じゃないなっ!」
「は、はうあっ!?」
やっべー。年齢を俺が考えていたのとピッタリ合っちゃったから、つい動揺してウッカリ本音が出てしまった。
まぁ、実際の年齢は全く不明なんだがな。
「じゅ、15歳……………だぞー」
「はっ!まあ良いだろう。僕は心が空よりも広いから、お前がそんなに15歳だと言い張りたいならば、そういう事にしておいてやっても良いぞ」
ちっ、ちくしょお。子供に鼻で笑われた上に、上から目線で譲歩された。
悔しい…………悔しいぞぉぉぉぉぉ。
俺が外から見えない部分で臍を噛んでいると、ベリトード少年の背後から、突然ちょび髭の老齢な男性が現れた。
「ベリトード坊っちゃま。そろそろ魔法の授業が始まりますので、お部屋にお戻り下さいませ」
「うおっ!ブフか。気配もなく僕の背後に立つな!驚いたではないか!」
「それは失礼致しました。しかし魔法の教師はあのフォグアーツ様でしたので、時間に遅れてはと、思いまして」
「げぇっ!あ、あのフォグアーツ様か。父上はとんでもない方をお呼びしたものだな」
「ええ、多分バラモス様はお金にモノを言わせ………ゴホンッ、少し無理に彼の方を教師になさったので、フォグアーツ様はいつになく機嫌が優れぬご様子。時間にも厳しいお方ですので、お早くご準備なさった方が宜しいかと」
「そ、そうだな。急いで戻るぞ!ブフ、ラズ!!」
「かしこまりました」
「は、はい。ベリトード様」
ポカーーーーーン。
かやの外である俺は、この場を走り去る3人を、そのまま無言で見送るしか無かった。
「うん、まあいっか。もうどうせ会うことも無いだろうしな」
俺はベリトード少年とは、もうかかわり合いになることは無いであろうと、この時の邂逅を特に気もしなかったのだが、それが間違いであった事にこの時の俺はまったく気付いて居なかったのであった。