これだから子供《ガキ》は……なんだよ
少しエロいような、エロく無いような箇所があるので、受け付けねぇという方はブラウザバック。
「あははっ!待てぇ!待てよう!」
「もう止めて下さい。駄目ですよぉ、お願いしますぅ……」
子供は暢気で可愛いよな。元気に庭で追いかけっこかぁ。
「僕に逆らう気か?いけないんだぞ?僕の父上はこのゲロッグ侯爵家の主だから、僕に逆らったらお前の父親なんか、即クビだからなっ!!それでも良いのか?」
「ううっ…………ベリトード様、ご免なさい!許してぇ!もう逃げませんからぁ」
前言撤回。
全然可愛いくねぇ。発言が既に悪徳貴族っぽいな。
あの優しげなバラモス氏の息子にしては、随分アホな………いや、特権階級の権威を振りかざす性格してやがるな。
バラモス氏……………息子の初期教育を見直すべきだぞ。
「ふんっ!謝るくらいならば、最初からしなければ良いんだよ!わかったな?」
「は、はい。わかりましたぁ」
あー………なんつうか理不尽。
少年、お互い強く生きようぜ!(まぁ俺の場合クビとか無いだろうが、ベロチュー強要されるかも知れんしな)
「じゃあほら!いつものやつ出せよ」
「うっ……はい。ちょっとだけですよ?」
そう言うと少年が少し恥ずかしそうに、履いていた自身のズボンを下へとずり下げる。
ホワーーーーーーーーーーーーーイ!???
ええっ?な、なに?突然なに?ズボンをトイレや風呂以外で下げる必要があるか? 否!無い。
現在、俺のキャパを軽く凌駕する事態が発生している。
メーデーメーデー!!救援を求む!!
俺の脳内の許容範囲では処理しきれない事態がっ!直ぐそこでっ!ひ、ひいぃぃぃぃ!!
「きゃふっ………ベリトードさ、まぁ…………もう、もう駄目ですぅ……そんなに激しく……ぺろぺろしないで下さっ……くふっ………」
「んっ……………。 うん!今日もお前のは美味いな!」
「ハアハア………。あ、ありがと……うござ……ますぅ」
あーあーあー。
俺には何にも聞こえないー。何が美味しかったとか、どこをぺろぺろされたとか、子供の癖に妙に色っぽい吐息とか、聞こえないんだからな。ほ、本当だぞ。そ、それにしても親子揃ってぺろぺろするとか、舐めるの大好きか!?
「1日1回はこれを飲まないと、駄目なんだよなあ………………」
おいおい、ベリトードとやら。お前のその発言は、仕事の疲労などが中々回復しない世のお父さんが、疲労回復、滋養強壮に効果がある栄養ドリンク(ゴールド)を飲んだ後に吐く台詞だ。
お前の様な貴族の坊々《ボンボン》が言っても良い台詞じゃねーんだよ。
全世界の働くお父さん達に謝れよっ!クソッ。
……………………………何か俺がベロチューが嫌だ!ごときで泣いたのが、スッゲー馬鹿馬鹿しくなるな。
あの少年の方が俺よりも大分先の階段登っちゃってるみたいだな、大人の的な。
「よーし!じゃあ【菌活宣言!パンの中に入るのは俺だ】ごっこで遊ぼうぜ!お前、イースト菌男爵役な!僕は天然酵母侯爵やるからっ!」
「ええ~?またですか?僕も天然酵母侯爵役をやりたいですよぅ!だってイースト菌男爵は、最終的にどのパンにも振られる役じゃないですかぁ」
「ああ、たから嫌だっ!僕は未来の侯爵だぞ?侯爵位は譲らないんだからっ!それを寄越せと言うなら、お前の父親をクビに……………」
「わかりました!わかりましたよぅ!僕がイースト菌男爵で良いですよぉ」
「わかればよーし!では始めるぞ。 ワッハッハッハッハー!!ワシの天然酵母の力で国中のパンをワシの性奴隷にしてやるぞー」
「待てぇいっ!貴様の力では、パンを奴隷にするのに時間が掛かりすぎる!私の力でパンを素早く食べられる状態にしてみせようぞ!」
「おのれイースト菌男爵めっ!小癪な真似をしおって」
って、そりゃあ何の遊びだよ。性奴隷とかなんとか、不穏な台詞を喋って無かったか?
俺の聞き間違いか? ま、まあそうだよな。うん、きっとな。
し、しかし子供ってたまに変な遊びを考え付くよな。
さっきまでいかがわしい事をしていた(推定)に、もう普通に遊んでやがる。
不穏当な言葉がちょこちょこ聞こえてくるが、しょせんはごっこ遊びだしな。
ったく、これだから子供は………………。