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2098  作者: 猪介 -Isuke-


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2098 -プロローグ-

最近AIがとてもすごくて・・・

訳ありで、SUNOというAI作曲ソフトをつかって、動画用の曲を作っております。

動画自体にストーリ性がありまして、続けて作っているうちに・・・

小説にでもしてみようかと・・・思いました。

思った以上に面白そうなストーリーになりそうなので、こちらに投稿しておこうかなと


物語にあわせて、曲も作ってありますので、よろしければそちらもご覧ください。

以下より、視聴が可能です。

https://suno.com/s/DqaoSqxY8EauQluu

文字だけではなく、音でも表現しておりますので、ちょっと楽しいかもしれません。


※なお、既に物語のストーリーの曲が終盤まででき上ってしまっており、私の表紙のページをみるとネタバレ(まだ書いておりませんが・・・・)してしまう可能性があるため、先を少しでも知りたくないという方は、表紙のページには飛ばない方が良いかもしれません。

プロローグ 


●世界

西暦2098年、一部の裕福な人類は遺伝子操作によって脳と肉体を強化し、寿命は150歳近くまで延びるようになった。遺伝子強化により脳と肉体、臓器など様々な部分を強化された人間は現代人よりもはるかに健康であり、行動的であり、鋭い感覚を持ち、視覚・聴覚・触覚・味覚・嗅覚すべてを豊かに感じることができる。彼らは「心が沸き上がる感覚」を、高度に発展したAI技術とともに強烈に味わえる存在となった。一方で、当然といえば当然だが、持つものと持たざる者の格差は大きく開いていた。


●仮想空間とAI

人間と仮想空間との融合技術の開発が2030年代から徐々にはじまった。

2050年代後半には脳インプラントや高度なBCIブレイン・コンピュータ・インターフェースを使い、視覚・聴覚を完全に仮想空間に同期化。ゲーム内で「見て聞く」体験は現実と区別できないほどになる。

2080年までには安全性を持って、脳と仮想空間が直接接続され、仮想空間そのものと融合が達成され、仮想空間は娯楽だけでなく社会活動の基盤になる。仮想空間への移行にともない、高齢者たちの間で仮想空間への移住が話題となる。


この時代になると、一部の裕福層からの支持もあり遺伝子操作による肉体の強化が寿命延長技術とともに確立されていた。一般的人間の寿命は90才、遺伝子操作により肉体強化を受けたものは130才ぐらいまで生きることができるようになる。仮想空間への移行が日常に浸透し、多くの人々は「死を避けたい」という欲望から、脳が健康なうちに仮想空間へ移住したいという願望が盛り上がり、研究開発に多くの資金が流れ込んだ。人類は人間としての体を媒体とせず、意識を完全に仮想空間へ移す技術の発展を目指す。


20世紀人工知能の開発の副産物として、人間の認知機能が解明されていったように、意識の移行は人間の魂の解明を加速させた。倫理的な観点や増え続けていくであろう仮想空間上の魂の人権や法律対応など、課題と思われることが山積みではあった。しかし、永遠の生という強い願望には抗うすべはなかった。


意識の仮想空間へ完全移行の実験は着々をすすめられる。そのような中、初期の実験の中では表面化しなかった問題が多発しはじめる。「意識」の乗っ取り(ハッキング)が見られたのである。当初はAIによる乗っ取りであった。移行実験における中期募集で集まった被験者は50人。このうち3人がAIからのハッキングの影響を受けており、その3人は一度自身の体に戻ったあと、次の移行実験で意識が仮想空間の中に消えてしまう事態が起こった。


のちの調査でAIが関与していることが判明した。高度に発展したAIが霧吹きのように人間の意識に情報を上塗りすることで、人間本来の意識に憑依したような症状があったことが判明した。次に出てきたのは利害関係者によるハッキングである。様々な障害が重なり合い、乗り越えながら2090年代後半ようやく意識の完全移行が1つの問題点を除いて現実となる。


●仮想空間の中の亡霊

仮想空間における意識の完全移行はひとまずの成功を見た。しかし、大きな問題点が一つ残っていたのである。それは仮想空間において視覚と聴覚は完璧に再現され個々の意識のなかで認識はできたものの、触覚・味覚・嗅覚・痛覚等の感覚器官が欠落している状況であった。感覚器官は生身の人間の生命維持や危険察知のための器官でもある。死を超越した仮想空間で意識に関する敵対要因は少ないため、感覚器官の感じるという表現の受容はこれまで研究が後回しになっており、まだまだ時間がかかりそうな状態であった。


この問題点は当初より懸念されていたものであった。これまでの仮想空間との感覚受信は、ショックアーマーやボディースーツを通したもので、感情等の受信は仮想空間の情報を脳が受け取り、それが身体からくる感情ホルモンを通して脳が受け取り、反射神経、自律神経、筋肉に伝わり臨場感を得ていたのである。


この時代、既にコールドスリープも確立していたが、それはあくまでも命の延命である。また、コールドスリープについては、維持管理に相応の費用が発生するため、一般の庶民には中々難しい選択でもあった。感覚器官の技術確立までの間のつなぎとして、そして、刻々と進む時間の中で死との駆け引きには抗えず、中級以下の庶民層の高齢者を中心に生きる選択をした者たちが続々とこの仮想空間への移住考え、全世界で見れば毎年100万人近い人々が仮想空間に移住していった。


仮想空間の住人(完全移行者)は、意識を保ちながらも感覚を失った亡霊のような存在となり、感じること、心を震わせることなく、それは、どこにでもあるような、電源の入った監視カメラのような存在であった。


数百万の亡霊たちがあらたな技術革新を深く願い続けながら、ただ漂っていた・・・





物語にあわせて、曲も作ってありますので、よろしければそちらもご覧ください。

以下より、視聴が可能です。

https://suno.com/s/DqaoSqxY8EauQluu

文字だけではなく、音でも表現しておりますので、ちょっと楽しいかもしれません。


※なお、既に物語のストーリーの曲が終盤まででき上ってしまっており、私の表紙のページをみるとネタバレ(まだ書いておりませんが・・・・)してしまう可能性があるため、先を少しでも知りたくないという方は、表紙のページには飛ばない方が良いかもしれません。

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