6 : 風邪回2
治らない病気の患者に風邪薬を特効薬とのたまって処方した結果、病気を治すことに成功した事例が存在する。
『これを飲んだからには大丈夫』と安心しきった精神状態は体の健康にも影響し、免疫力を飛躍的にあげることが可能なのだ。
もちろん誰も画像という訳では無いが、それ以来俺は風邪を引いてもインフルエンザになっても俺は大丈夫と強く念じて眠ることにしている。意味があるのかは別として気持ち症状が和らいでいるような気がする。要は風邪なんて気持ちの問題なのだ。
だから誰か知人が風邪になったら風邪薬と称して睡眠薬を飲ませてやりたいと密かに思っていた。
が、今回風邪になったのは紗英だ。ならやれない。無理。ノー
ところで睡眠薬って本当に寝れるのかずっと気になっていた。
俺は副作用で睡眠促進的な効果がある薬を飲んで眠くなった試しがないし、全身麻酔を打たれたことも無い。麻酔の投入は日々進歩していて、吸うだけであっという間だったり、どれだけ痛いのかと覚悟していれば一瞬出終わっており、眠くならいじゃないかと少し思えば一瞬で寝れてしまうという話だ。興味はある。だが大きな病気になりたい訳では無いのでやりたくは無い。ただ
大きい病気になったら全身麻酔して手術するのかなードキドキ★
みたいな心情。
話を戻すが、病院に行って風と判断され、薬を処方されて帰ってきた。
俺は料理が出来ないのでインスタントのお粥をぱぱっと作る。
「ふう、俺もインスタントを使いこなせるようになってきた。才気溢れるな」
中学の頃までピーラーの使い方も覚束なかった俺だ。大進歩。日々のトレーニングの賜物だな。...ダンベルどこにしまったっけ
しかし看病というのもすることが無い。
薬は食後との事だったので、帰りに熱さまシートを買った。
パジャマに着替えてもらい、熱さまシートを貼ってもらう。その間俺はお粥作りだ。
つまり、出来上がったお粥を持っていけば「俺のベットで寝る寝巻き姿の美少女」が見れる。
中学に上がったあたりから紗英の下着はあれど寝巻きを見た事はない。俺たちは幼馴染故に倫理観が狂っているのだ。
過去の回想ぽわー
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「ん?財布忘れた?」
「うん...ついうっかり」
近くのレストラン。内装を変えたという話を噂で聞いて夕飯はここでいいかと行ってみた。
「別にいいぞ。どうせ奢るつもりだった」
「そんな、悪いよ」
こういう所は男が持つべきだろう。...いや、バイト代入ったばかりだから奮発するとか、そういう意図はない。うん。
「気にすんなよ」
普段あれこれしてもらってはいるが、いざお礼をするタイミングとなれば、誕生日とかバレンタインとか、案外数える程しかないのでこういう細かいところでやっておくべきだ。こういうことが出来る男はポイント高いぞ。俺ガイルとか見て比企谷かっこよ!ってなるのは共感できるが、キモイからやめておきなさい。セリフ乱用するのも良くない。あれはBの黒歴史。紗英にも言われた。
やがて食事が終わり店を出た。
「個人店だったから稼ぎのこととか心配だったんだが、案外儲かってるんだな。あの店」
「そうだね、それにあのお店の料理美味しいですし。今度教え貰うんですよ」
「え、いつの間に店の人と仲良くなったんだよ...」
「個人店ですからね。アルバイト雇ってるわけでもないみたいですから、いつも奥さんが接客してるじゃないですか」
「そうなんだよな。男の癖して料理出来るってのもなかなかすげーよ」
あのレストランは夫婦で切り盛りしている店である。
...あ?
「──────ってことはお前、あの店主と2人っきりで...?」
「え?まあ、そうだね。休業日に時間作ってくださるんです」
なーんかムカムカしてきたぞ。あの無精髭のおっさんとってのは気に食わない。
「その時は俺も行くぞ」
「どうしてです?」
「あのおっさんと2人きりにはできん」
それは許してはならない。もし何かあったら...おっさんにこいつが触られるってだけで嫌だ。キショい。
俺は思考にどっぷり使っていると、唐突として紗英が俺の名前を呼ぶ
「圭くん」
少し大きめの声で、反射的に「あ?」とガラの悪い声を出してしまう。
振り返って紗英の方を見てみれば....
「ブゴふぅー!」
スカートをちょこんとたくし上げ、その下のモノトンボーダーの下着を露わにしていた!
「ご飯のお礼だよ♪」
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的なことがあったわけだ。
意味もなくパンチラとかしてくるヒロインっているけど、ああいうのを書く作者ってのはエロ漫画の読みすぎでストーリー的な突発性に違和感を感じなくなった、あるいは麻痺した人間だと思うのだ。つまり、そういうこと
ちょっとぶりですすす