3 : 通いづ...言うまい
「ふっ....ふっ...ハア...」
走る。走る。登る。走る。走る。滑る。ハシルハシルハシルハシル
いくら走っても追ってくる。足は向こうの方が早い。ただ走るだけでは撒けない。けど相手は体が大きいので小さい隙間に体を強引に突っ込んで何とか間を持たせている。
けどそれも時間の問題だ。
「...??!!うそだろ!」
あれは俺の必死の妨害なんて知らないかのようにバレエでも踊るかのような足取りで障害物を避けていく
アイツ、あんなに図体でかいのになんて軽やかな身のこなしなんだ!
くそぉ、追いつかれるうぅぅぅうぅうゥゥゥ!!
「これ以上俺に割引券持って近寄ってくるなオカマぁぁぁぁぁぁぁぁァァァァァ!!!!」
「わわ、どうしたの圭くん!」
がば!、クパァ、と起き上がる。
ここは...ああ確か『首トン』されて...うむ、噂に聞くあの奥義は確か2Dヒューマノイド級の人間しか使えぬと聞いておったが...ありゃまっこと希望の星よぁ...
「ン、今何時?」
どれほど眠っていたのか
「え?今は9時過ぎだよ。ほら」
そう言って時計を指さす紗英。ここで疑問。俺が『首トン』されたの何時頃だっけ。
「それよりどうしたの。私少し寝そうになってたからなんて叫んだのか聞こえなかったのだけど」
「寝そうに?だったら帰ればいいじゃんか」
紗英のことだからソファで寝転がってた俺に毛布でも被せて部屋の電気を消して、そっと帰るものだと思っていたのだが
...あー、なるほど。アナル
「...膝枕してくれてた訳か」
「クッション代わりにね。ソファ占拠されてちゃ私も座れなかったし。いい夢は見れました?」
特に羞恥心を覚えることも無い。辛辣なんだか優しさがあるんだか分からないが。
「...んー、なんかオカマに追いかけ回される夢を見た気がする」
うーん、トラウマもんの恐怖催眠絶望型ビデオを見たような気分だ。
シャイニングとか。
「うわ、私の膝には安眠促進効果があると評判良いのに」
紗英の膝の感覚を共有している別の人間...?まさか男じゃあるまいだろうな?
「ほら、1組の美咲ちゃん。いつも眠たそうにしてるから昼休みとかにたまにお貸ししてるんだよ」
美咲という名前より、眠そうにしているというキーワードでピンと来た。どこでも寝れそうな女の子だったはずだ。男じゃないか...
「しかし俺もオカマ嫌いになりそうだ」
うろ覚えの夢だが、あのオカマの顔は鮮明に思い出せる。えっと、目が....ってあんま思い出せないな
「圭くんは5組の三橋くんと仲良いじゃないですか。あだ名がオネエだって聞いてますけど」
ああ、オネエのことか
「オネエにオネエというあだ名を着けたのは俺だ。オネエとオカマは同じ括りだから一緒にするがオカマに悪いやつは居ないと、全国の少年はワンピースで学ぶんだよ」
「ならその夢に出てきたオカマさんとも仲良くやっていきましょうよ」
「それは無理」
それとこれとは別なのだ。
「話変えるけど、新学期早々1年のナンタラ君にナンパされたって聞いたぞ。モブ男Bから」
説明しよう!モブ男Bとは!
目、鼻、口が隠れて見えない代わりに顔に大きくBと書かれた男のことだ。
今日俺が一緒に遊んだメンツの1人。
他に紹介することがない。
「いやぁ、正直かなり焦ったよ。結構人前だったし。でもあの子、いわゆる高校デビューってやつなのかな?チャラチャラしようとしてたけど所々でボロが出ていたというか...」
高校デビューねぇ。同じ中学だった奴いないのかな
ところで同じ中学略してオナ中、もとい同中って言い方する人いるけど俺はいくつになってもあれで吹く自信があるね。
「で、どうやって切り抜けたんだ?人の目があったってことは声かけられたのは学校だったわけだろ」
先生でも呼んだのか、それとも警備員さんか。そこらの男より強いといっても人目がある中でおっ始める程紗英は脳筋思考じゃない。
「え?男の子にご飯作りに行かないといけないからって言って断ったよ。あっさり引いてくれたし、案外優しい人なのかも知れませんね」
「....」
それはなんつーか、なんも知らない人が聞いたら通いづ...いや、言うまい。
この心に溢れる新入生への圧倒的勝利感!ひゃっふい!
今のYouTube、動画再生しても再生数に反映されないらしいですね。ゆゆうたがTwitterで言っていたので間違いないでしょう。ゆゆうたは一般男性脱糞シリーズのことしか知らないからファンじゃないけど人気な人らしいので正しいでしょう。
最近炎上気味の人にタダ乗りしてPV数稼ごうって寸法なので無視でいいですよ。
ブックマークに広告下からのポイント評価、お待ちしてます!
評価とか超待ってまーす(おんぷ(きらーん))