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1.飲んでものまれるな

とある部屋で数人の男性騎士と一人の女性騎士、一般人の私が顔をつきあわせていた。


「ねぇ、かなり恥ずかしいんだけど」

「慣れです」

「えー」

「成功すればこの街、いえ、この国は、お金持ちになります。陛下の許可おりてますから!」


メインの騎士が始まる前から渋りだすが、最強の権力者の名前をだし、極めつけに書いてもらった文と直筆サインを目の前にかざし黙らせば、他の騎士もざわざわとしながら、なんとも複雑な顔。


「はい、私語厳禁ですよ! じゃあヴィセルさんから!」


私は、場を切り替えるように声をはりあげ特殊な装置のボタンを押した。


私、野々村 未来みらいは、真剣です。



* * *


事の始まりは、約3ヶ月前サークルで酔いつぶれた時に遡る。


「あれ?」


歓迎会も兼ねてテニスサークルのメンバーでかなり騒いだ。可愛い後輩もでき馴染みのお店だし貸しきりでそれは楽しく飲み食べまた飲みエンドレス。


「どうみても飲み屋じゃないよね」


乾いた土の上に横になりながら目だけ動かす。

だってね頭が、胃が、グロッキー。


「君、誰?」


頬に冷たさを感じれば、まるで研ぎたてですと言わんばかりの輝く物、理解できない間にそれを無意識に辿れば大きな手になにやらコスプレのような服。極めつけは、金髪をなびかせ茶色い目のお兄さんが。日に浴びて無駄に眩しい。


「コスプレ極めてますね」

「コス…なにそれ?」

「何かのイベントですか? あっちょっと危ないじゃないですか!」


なにやらお兄さんの眉間にシワができかけたと同時にギラギラした今はわかる、剣がさらに強く押し付けられ、偽物でも怖くなり声が大きくなる。


「あ、いだっ」


声を出したのと、半身をいきなり起こしたせいで頭がガンガンして、それは胃にも勿論ひびく。


「えっ? 具合わるいの?」

「いえっ、ちょっと飲み過ぎまして」

「君、成人してないよね?」


あっ無理。


「うぇ」


耐えられずリバース。


「だぁ!?」


お兄さんホントごめんなさい。

生理的に涙がでた目で見たのは、騒ぐお兄さんと走ってくる何人かの人がぼんやりと見えた。


後に強く思う。

酒は飲んでも飲まれるなと。

ああ、その台詞あってます。


そう。私、酒にのまれて異世界に飛びました。





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