第5話 火山共鳴
「・・・」
アラバは氷の中で、降氷龍を睨んでいた。
ズゴゴゴゴゴ
「あれ?」
先程活動を全て停止させたはずの火山が、1つ火を噴いた。
次第に、火山が復活し始めた。
溶岩の熱で氷がとけ、いつもの火山地帯に戻った。
「どうなってるんだ?」
降氷龍がうろたえる。
「火山の力なめんな!!」
氷が溶けて復活したアラバが降氷龍を爪でひっかく。
「ぐっ!」
すると降氷龍が飛び上がった。
と、次の瞬間何者かに叩き落とされた。
「よぉ!」
「貴様はあの時の狩人かぁ!!」
降氷龍が目に怒りを灯しながら吠える。それもそのはず。紅蓮と降氷龍は一度やりあい、降氷龍は紅蓮に敗れ、命からがら逃げた事がある。
「今日こそ決着を着けようぜ。」
「クソヤロォ!!」
降氷龍が二度目のコールドブレスをはいた。
「二度もくらってたまるかよぉ!!」
アラバは炎ブレスで対抗する。
その隙に紅蓮が降氷龍の後ろに回り込んだ。
「くたばれぇ!!」
紅蓮が地面を蹴り高く跳び上がった。そしてそのまま大剣で尾を切り裂き、切断した。
ビシャァァァァァ!!
辺りに血がしぶいた。
「グギャァァァァァァァ」
降氷龍が悲痛の叫びをあげた。
するとアラバが周辺の大気を凍らせた。
「人間!!少し離れろ!!」
紅蓮はアラバと距離をとった。
バチバチバチバチ
アラバに電気が溜まってきた。
「ショック死しろぉ!!」
アラバはその電気を降氷龍に向けて、全て放電した。
ズドーン
「グギャァァァァァァァ」
そこには瀕死状態の降氷龍が居た。
「ちっ、まだ死なねぇのか?」
アラバが舌打ちするが、もうほぼ力を使いきっていたためこちらも動けなかった。
両者睨み合いが続く。
ビシャァァァァァ!!
するといきなり降氷龍が血しぶきをあげながら倒れた。
紅蓮が右前足を切断していた。
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