第25話 大砂漠に沈みゆく砲身
ここに、古龍3体VS戦車の火蓋がきっておとされた。
アラバが空中から龍の炎を纏い、戦車の真ん中めがけて急降下する。
「総員、空中の龍に向かって放てーーーー。」
それを戦車と周りにいる小型戦車がマシンガンで応戦する。
しかし、アラバは全ての弾をギリギリの所で避け、戦車の砲身を突進で倒した。
ズドーン
体に響くような音をたてて砂漠の上に落ちた。
乗組員がアラバに気をとられているその間に、大和が砂中から牙で前方の主砲をへし折り、霊真が左から右にかけて乗り上げ、滑りこんで装甲を破壊する。
これがパターンJ5。
用は囮からの武装剥がし作戦である。
戦車は霊真の滑り込みを喰らった為、武装がすべて壊れてしまった。
「総員、狙えーーー!!」
指揮官の指揮が響き渡るが、
「無理です。兵装がすべて壊されて使えません!!」
「主砲は?」
乗組員の一人が撃龍槍を確認する。
「根本からへし折れています。」
「クソー!!」
指揮官が悔しい叫びを上げている。
その隙をついて、アラバは前方に降り立ち、霊真が右、大和が左から現れ、アラバは龍ブレス。
大和と霊真は風のブレスをはいた。
前左右からブレスを喰らった戦車は粉々になり、ほぼ鉄屑と化した。
乗組員は全員砂に避難して無事だったが、指揮官は戦車の中にいたためブレスを直に受け、ただの肉片と化した。
その肉片を蛇とかがむさぼっている。
「海~~~!!」
勝負が着いた途端、霊真が叫びながら砂中を泳いでいった。
それを追いかける大和とアラバ。
彼らは再び森へ向かった。




