第17話 シャギの初仕事
「で、何するんですか?アニキ?」
ドスシャギAが訪ねる。
「そうだな、食料調達でもするか?」
アラバは何気なく答えた。
「「「「「「了解しました。アニキ!!」」」」」」
シャギが声を揃えて返事をし、次の瞬間にはシャギは孤島中に散らばった。
「行動が早いな………。」
アラバはシャギの忠誠心に感心を抱いた。
「さて、俺もなんか狩ってくるか。」
アラバが翼を広げるとドスシャギBが「アニキは休んでてください。」と気をつかってくれた。
「そうか?それじゃあお言葉にあまえて。」
アラバは丸くなった瞬間、疲れていたのかすぐ眠ってしまった。………
30分後…
「起きてくださいアニキ。」
ドスシャギDが起こしてくれた。
すると目の前には100頭位の草食竜アプノスが置いてあった。
「すげぇ………。」
「大猟でした。」
「大猟すぎるだろ。一体こんな数何処にいたんだ?」
アラバはシャギの凄さに唖然としていた。
「海岸沿いにアプノスの群れが大移動していたので、沢山狩れました。」
「そうか。よく頑張ったな!」
アラバが褒めると、
「「「「「お褒めのお言葉ありがとうございます。」」」」」
と、声を揃えて感謝の言葉を口にした。
アラバはシャギの忠誠心に改めて感心を抱いた。
「さて、皆さんお待ちかねのお食事です!!」
「「「「イェーイ」」」」
この数なら、10匹のシャギで1頭のアプノスで充分足りる。アラバもアプノスにかぶりついた。
「ヌーとは違う食感だな。歯応えとジューシーな脂身がうまい!!」
初めての味と食感にひたっていると、ドスシャギCが10匹のシャギが「ア、アニキー!助けてくだせ
ぇ!!」と、叫びながら走ってきた。その後ろには赤と黄色と金の狼がいた。
「イヤッホー。シャギを皆殺しにしてやるぜー」
赤い炎狼がなんかすげー残酷なことを叫んでいる。
「お、あそこにたくさんいるぜ。」
俺らを見つけた黄色の雷狼。
「やめなよ。姉ちゃんに怒られるよ。」
注意する金の皇狼。
「「だいじょぶだよ、みつから「お前らぁ何やってんだ!」
獄狼が赤いイナズマを走らせながらこっちに走ってきた。
「げっ姉ちゃんだ!!逃げろ!!」
炎狼が叫びながら逃げ出した。
ドン
何かにぶつかった。
「お前ら、俺の可愛い子分になにやってんだ!」
アラバは激怒した。
「逃がさないよ!」
獄狼が、岩の塊を飛ばしてきた。
前にはアラバ。後ろは岩。
3頭の狼は成す術もなく、「ぎゃああああああああああ」孤島に悲鳴の旋律を響かせた。




