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あれから毎日既読になった返信が来ない君の名前が表示された欄をタップする。

もしかしたら、通知が来ないだけで、って何度も考えて。

一週間が経過する頃には君の存在がど少しずつ下がっていき、スクロールしなければ、そこに君の存在を感じることができなくなった。

そして次第に怖くなった。

彼女のことが、ではなく、僕が僕自身の存在を。


鬱っぽい気持ちを抱えて、何も手につかなくて、ただひたすら彼女のことだけを考え続けてしまった。

考えるだけなんて何も変わらないのに。

ただ、実際には僕は待つこと以外できなかった。それ以外の選択肢はなかったから。


朝、陽が昇って、夜、月が出る。

その度にあの日の空気と記憶と言葉を思い出す。

いつか薄れていって、それで良かったのかななんて、何度も何度も後悔して。


僕は、人ごみに紛れて全てを誤魔化しているような東京が嫌いだった。

物事も感情も、渦に飲まれて。

誰もが、その人の中でどれだけ大事でも、簡単に切ってしまえるような存在になっている。

それが良いところでもあるけど、大事という言葉はこの世間には重すぎるような気がする。

依存することは格好悪いとさえ思う。

執着することはダサいと思ってしまう。

だから、本音を隠し続けないといけないような気持ちが一層強くなる東京が嫌いだ。


だけど、何でもない話を君と出来たこの場所は忘れないだろう。

もう、会えないかもしれないけど、会うことができないかもしれないけど。


何でもない話を君としたかった。

だけど、

僕は嫌いだ。

東京が。

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