埒外との遭遇
いつもより少し長いです
「ソーマさん!ソーマさん!早く、早く起きてください!!
朝っぱらから俺はフィーユに起こされていた
「あと五分だけ.........むにゃ」
「言ってる場合ですか!?とにかく早く起きてください!」
フィーユが俺を大声で起こしてくる
「うるさいな〜、?、なんでもう馬車走らせてんの?」
フィーユがこんな朝っぱらから馬車を走らせている
「後ろ見りゃわかりますよ!多分見た瞬間目が覚めますよ!私は一瞬で目が覚めましたから!!」
俺はフィーユに言われた通り走っている馬車の後ろを見た
「何もいな.........」
後ろを見た時、何もいないと思ったら上に『何か』がいた
それは全長50メートルはありそうな生き物だった
それが何かわかった途端、言われた通り一瞬で目が覚めた
人生でこんな一瞬で目が覚めることがあるんだと思うレベルだった
その生き物は
「なあフィーユ」
「なんですか?ソーマさん」
「あれってドラゴンか?」
するとフィーユが元気よく
「はい!どっからどう見てもバカでかいドラゴンさんですね、なんでこんな生き物と出会うんでしょうね?、ソーマさん何しました?」
「なんで俺が何かした前提なんだよ!そういうフィーユはなんかしたんじゃないか?」
「何もしていませんよ!」
「じゃあ運が悪かったんだな」
「運が悪いなんてもんじゃないですよ?!普通ドラゴンはこんなデカくないですよ!」
フィーユが切羽詰まった様子で行ってくる
「どれくらいの大きさなんだ?」
「全長10メートルぐらいです、その五倍ですよ?、嫌になりますよ、ハハハ」
フィーユがなんか自棄になっている
「戦えないのか?」
「戦う?馬鹿言わないでください!勝てる訳無いじゃないですか!ドラゴンですよ!?しかもあんなでかい!」
多分俺のヒイロカネなら当たれば一刀両断できるけど
「........飛んでて届かないな」
さて、どうしたもんかな
「逃げきれる?」
「多分、王都まで行けば騎士団やら冒険者たちが倒してくれます、こんなに大きいですからもういることは王都に伝わっていると思います、私たちがドラゴンに喰われるのが先か、王都につくのが先かです」
「王都まで持つ?」
「五分五分です」
うーん結構きついな
「でもドラゴンまだ攻撃してきてないじゃん」
「してますよ!?私が頑張って避けてるんですよ!って言ったそばから!」
いきなり馬車が左に動いた
さっき居た場所には炎のブレスがあった
「あぶな!よく来るってわかったな」
「何となくわかるんんですよ、そういうのって」
これ結構やばいな
王都の前の道は結構狭く、多分あそこでブレスが来たら俺たちは黒こげだ
「王都の前の道、かなりやばいと思うんだが」
「ええ、同感です、あそこでブレスを放たれたら100%終わりですね」
「他に道はないのか?」
「王都までは一本道です、王都は海に面していますから物資は海路が主にですよっ!」
ブレスが来て馬車が右に動いた
かなりやばい
このままじゃ一本道に入ったらほぼ終わりだ
考えを張り巡らせていると
「なあフィーユ、ワープって今使えないか?」
「使えたならもう使ってますよ、何故か今、ワープが上手く使えないんですよぉ」
弱々しく言う
王都の一本道はもうそこだ
フィーユは涙目になっている
さて
状況を整理しよう
王都への一本道はもう目の前
ドラゴンは未だ馬車を追いかけてきている
この状況で一番の最善はーー
「なあ、フィーユ」
「なんですかぁソーマさん」
「馬車の上、一発だけなら耐えられるか?」
「平気ですけど何をするおつもりで?」
「俺が馬車の上に登ってドラゴンを気を引いて、ブレスの位置を上にずらす、ブレス一発馬車の上に当たっても平気ならある程度時間を稼げる」
「そ、それじゃソーマさんが!」
「大丈夫、大丈夫、俺には神話級の武器がある、それの能力で耐えられるよ」
そう言って俺は馬車の屋根に登った
実際、大丈夫かどうかは喰らってみないと分からない
息を吸って俺は目の前にいるドラゴンを見た
ーーさぁ、正念場だ
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