狐族の村
ようやくヒロインが出てきます
さて、どうしようか
ただ今村を見つけたかと思ったらその村が阿鼻叫喚の地獄絵図なっている
取れる選択肢は2つ
一つは颯爽と登場して村を救う
メリットは村を救えた場合、恩人としてタダ飯にありつけるかもしれないということ
デメリットは救えなかった場合、死ぬか、奴隷として生きていくかも知れないという事
武器の明確な強さが分からないため、武器が通用し無かった場合攻撃スキルを何も持たない俺の敗北は必須
ハイリスクハイリターンな策だ
二つ目は何も見なかった事にしてその場から離れる
その村は壊滅するだろうが、俺は罪悪感に少しの間苛まれるだけでこの地獄絵図になっている村から離れるができる
心配なのがその後、他の村や町が見つからなかった場合、俺が飢え死ぬ可能性があるというぐらいだが....まぁなんとかなるだろう
ということで
「下手に戦って負けるより安全を選ぼう」
この村の皆、スマン。
一週間ぐらいは覚えているよ
と言う訳で、サイナラ
「おい、そこの坊主ちょっと待てよ」
なんて、簡単に逃げれる訳もなく
「オイオイ、お前アイテムボックス持ってんじゃん、寄越せ」
いきなり何言ってんだこいつ?
もちろん
「いやだけど」
そう言うとその男は少し苛立ったのか
「お前に、拒否権なんてあると思ったか?今寄越せば苦しまずに殺してやるよ」
流石に苛ついたので
「やれるもんならやってみろよ」
男にそういうと、その男は流石にキレたのか
「やれるもんならやってみろよガキ!!」
そういうといきなり剣を振り下ろしてきた
「うお!」
スレスレでそれを避けると
アイテムボックスからヒイロカネを取り出し男の腹に切りつけた
すると男の腹がまるで豆腐を切ったみたいに簡単に切れた
「うげ!」
流石に予想外で血をもろに浴びてしまった
「うわ〜気持ち悪い」
服が簡単に真っ赤に染まってしまった
「それにしても、どうしてあんな簡単に切れたんだ?」
ヒイロカネの能力を思い出し
「.....もしかして耐久力無視か?」
まだ沢山試さないといけない事があるが
「まあ、こんなド派手に殺したらまあ、バレるよな」
奥からゾロゾロ出てきた
でも、せっかくなので
「アイツを簡単に殺せるということは、他の奴も苦戦はしないだろうし、人相手に実験でもするか」
そう決めると双馬は村のさらに奥に歩き出した
〜※〜※〜※〜※〜※〜※〜
人相手に実験してわかったことは、ヒイロカネの『耐久力無視』は
防具や剣などの強度を完全に無視して切ることができるというもの
多分、人の骨や皮膚などの強度も無視できる
レーヴァテインの『溶解効果』は
レーヴァテインに触れた物を溶かすと言うシンプルな物
ゼウスの『高速思考』は約1秒間に5秒くらいの思考ができると言う物
使い所によっては強い、ただし持ったとき体が全然動かなくなった
原因は多分、[機動力]だと思う
効果に−120となっていたから、俺の[機動力]じゃ使えないということだ
アポカリプスも同様
まともに扱えるのはオリハルコン、ヒイロカネ、レーヴァテインの3つという事になる
ざっと実験して分かった事はこんな感じ
実験ついでに襲われていた村人も助けた
もちろん、村人に危害は加えていない
見た感じ村人には、キツネ?の様な耳や尻尾が生えていた
ただ、少し困った事に
「この度は助けて頂き、ありがとうございます」
さっきからこの調子だ
色々な人から言われ少し困っている
俺は別に実験ついでに助けただけだから、なんか、後ろめたい
そんなことを続けていると
「お願いだ私の娘を救ってくれ、お礼はいくらでも払う、だから、頼む」
どうやら、このおじいさんの娘が捕まったようだ
「別にいいけど、どこいるかわかる?」
おじいさんに尋ねてみると
「村の中央にある広場にいる」
おじいさんが広場があると思われる方向に指をさした
「わかった、じゃあ行ってくる」
助けたお礼のために俺は村の中央に走り出した
〜※〜※〜※〜※〜※〜※〜
私は平凡な村の領主の娘として生まれた
これと言って不自由なく生活し、村の人達とも仲良く暮らしていた
だが、ある日、いきなり村を人間に襲われ、人間に捕らえられた
「フハハハ、笑いが止まらないぜ、こんだけ貯め込みやっがって」
もちろん、魔法なども使えたがステータスの差がありすぎて全く相手にならなかった
どうやら女子供は奴隷として売るつもりらしい
どうなるんだろう、私
好きじゃない人に抱かれて一生を終えるのだろうか?
それとも、ストレス発散用の玩具にでもされるのだろうか?
これからのことを考えると、涙が止まらない
意味がないとわかっていても、神に頼らざるを得ない
ああ、お願いします、これから先ずっと人のために生きていくので、どうか、どうか
「私を、助けてください..........」
意味がないとわかっていても、今はこれにすがるしかない
こんな人生送るくらいならいっそ.......
そう思って隠し持っていたナイフで自害しようとした時
「ーーーーーー助けてやるよ」
思わず顔を見上げました
そこには、黒目黒髪の青年が得意げに立っていました
「助けてやるからちょっと待ってくれ、ボスをぶっ倒して来るから」
そういうと青年は襲ってきた人たちのリーダーの様な人に向かって行きました
〜※〜※〜※〜※〜※〜※〜
「ちょっと女子の前だからカッコつけちゃったな」
さっきの自分のちょっと痛いセリフを思い返しながら歩いていくと
「......だれだ、お前?」
村こんな事にした集団のボスがいた
「通りすがりの一文無しだ」
我ながら情けない事を言うと
「何しにきた」
「ちょっとこの村を救いに」
「邪魔だてするなら容赦はしねえ、お前ら、こいつをぶっ殺せ!!!」
ボスはそう言うと周りから沢山の仲間が俺を囲う様に出てきた
その数、約20人
流石に予想以上の数に内心焦りまくる双馬だった
誤字脱字があれば指摘して頂ければ幸いです
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