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8、奇妙な再会の方法

街に入ってまず目に入ったのが


「人と食べ物屋さん多いなぁ〜!」


ど田舎から都会へと来た人のような感想しか抱けない語彙力のなさ!

でも見渡してみても人人人!

活気あるお店の人が呼び込む声と縦横矛盾に走り去る子供達。


ぎゅるるるぅ〜

そうかそうか、(私のお腹)も食べ物を欲しているようだね。

ここは1つ美味しそうな物をかぶりつこうではないか!


『ふんふんふん、マオ!あれが1番旨そうな匂いをしておるぞ!!』


腕狸のキューちゃんのお鼻にかかった物を見たら•••納得。


何のお肉かは分からないが、どでかいお肉の塊がじっくりと火に炙られ香草や香辛料などを擦り込んだような匂いがとても良い宣伝効果をもたらしていて•••

キューちゃんじゃないが、確かに1番美味しそうじゃないかー!


「キューちゃんあれにしようか!」


『キュキュー!あれが良い!』


満場一致で素敵な匂いのする屋台へ突撃!


「すみません、このオーク炙り?香草焼きを2つ下さい。」


「まいど!銅貨4枚だよ!お嬢ちゃん運が良いね〜

これは谷底で見つかったオークキングのお肉だよ!しかも残り2つだったんだぞ!」


うぉー!残り2つにありつく事が出来たなんて!ラッキーでしかない!!



「ん••?谷底??」


「そうそう!普段は森にいるのに、何故かこいつは谷底にいたのを仕留めたらしいぜ!」


その言葉にじーっと炙られて良い焦げ目になったお肉を見る。

確かに言われてみると面影が••••ある?

人生食うか食われるかの弱肉強食な事を教えてくれてありがとう。



ストーカー君とここでまた出会うとは、もはや運命だったのだろうか?

しかもキングな君にシェイプアップしろと言った事を謝ります。

君はこの脂をたんまりと含んでいるからこそなんだね•••


心の中で合掌し、お金を渡して香草焼きを受け取り店先にあった箱に座って食べた。


『やはり旨い!今朝食べたのも美味しかったが、お肉が恋しかったのだ!!』


腕狸から膝のり狸になって、キューちゃんもお肉を堪能。

確かに、ガッツリしたのを食べるのは久々かもなぁ〜。

いつもカロリー気にしてたから。


空腹にガツンとくるお肉を食べやや胃もたれ気味になりつつ考える。


ここまで来たは良いけどこの先どうしようかな•••

寝泊り出来るとこやお金を稼がないとだし。


「マオちゃん?どうしたのかな?」


この世界に知り合い何ていないのに、そう声をかけてきてくれた人の声は分かる。


「検問所のおじさん。こんにちは。」


声のする方に顔を向けると、先程私を幼子に仕立ててよく分からない励ましをくれた短髪の赤髪に灰色の瞳をしたやたらガタイの良いおじさんが立っていた。


「どこか住む所と、お金を稼ぐ方法を考えててぼーっとしてました。」


「何!?雇い主は危険を冒してお使いに出たマオちゃんを捨てたのか!!?」


何か分からないが物凄く足元から寒くなってきた気がする!!

検問所だからとスルーしたが、私は誰にも雇われてはいないから!

膝のり狸を抱きしめ暖を取りつつ


「お、おじさんおつついて!じゃない、落ち着いて!!雇い主いない!!」


私の焦って発した片言の言葉を聞いておじさんも落ち着いてくれたようだ。

良かった•••最後の晩餐がストーカー君なんて、虚しすぎる!


「そうか••。マオちゃんは何歳かな?」


「幼く見えているかもですが、23歳です。」


漸く誤解を解く機会が来たと、恥ずかしく思いながらも正直に年齢を告白


「23!?やはりまだ幼いな•••でも、冒険者ならやれるかな•••?」


••••正直に言ったのに誤解が解けない件について誰かご説明をお願いします。


縫い狸となっていたキューちゃんの話ではこの世界の平均寿命は300歳ほど。

23歳何て赤子同然の扱いだそうで•••納得。

ちなみにキューちゃんは500歳は超えているそうだ。

中年を通り越して老人狸ではないか。


情報処理が追いつかなくて、1日断食した時並にフラフラとしてしまった。


閲覧いただき、ありがとうございます。

誤字・脱字等ありましたら都度訂正していきます。


次は金曜日更新となります。

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