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晴天の霹靂  作者: 菊花
本編
6/22

5



あの日から事はあれよあれよと進んでいく。

婚約発表は2ヶ月後の私の誕生日パーティ、結婚はそれから一年後となった。


ロックウェル侯爵家は外交に携わり、他国の王族とも関わることになる。

両親にしても同じくらいの爵位の家に嫁げれば良いだろう、と考えていたようだった。

それと比べると私に求められるレベルは格段にあがり、勉強しなければならないことが山ほどあった。


本格的なものは婚約発表後、侯爵家へ出向きおば様…侯爵夫人に付き勉強することになっている。

とはいえマナーや教養など見直す必要になり、また基礎から叩き込む毎日を送っていた。



「今日も可愛いね。リーナ。何をしていたの?」

「…ごきげんよう。カート様。今は…隣国の情勢について勉強をしていました。」


挨拶がわりに可愛いですか。

ストレートすぎだわ!

今までとあまりの違いにどう対処していいか悩む。


婚約発表まではおおっぴらにデートもできないからね、とカート様は毎日のように私に会いに来るようになった。

忙しいはずなのにどうやって時間を作っているんだろう。

過労死とかしちゃわないだろうか。


「そう。何か分からないことがあったら私にも聞いて。」

「はい。」

「勉強は大変?いくら私の妻になるにしても外交に直接かかわるわけではないのだし、あまり根を詰めることはないよ。母も外国語できちんと喋れるのは2種類程度だから」


その2種類程度が私には大変なんです…。

顔以外は平々凡々!努力は人より2倍必要!!

頭の出来は根性ではどうにもならないわ…。


「いえ…今までがちょっと出来なさすぎたのです。頑張らないと。」

「無理はしないで。私はリーナがいてくれればそれでいい。そのままのリーナが好きだよ。」


熱を持った瞳が私を見る。

その瞳に、困ったような表情しか返せない。


年頃になり昔ほどの交流はなくなっていたとはいえ、まだ私には兄のような存在で。


だいたいカート様から見て私って子供じゃないの?

少なくとも婚約の話をした日より前に会ったときは普通だった。

それよりも前から?




「男として意識」ってどうすればいいの?










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