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オデッセイ  作者: 右田優
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罪への誘惑

 トヨタカローラは、強い雨が降る海岸沿いの暗い道路をひたすら南に向かって移動していた。ハンドルを握っている少女は何かを思い出せやしないかと、通り過ぎていく街や山の風景を注意深く観察しながら運転するよう努めた。

 途中のジャンクションでやや混乱したが、とりあえず海沿いの道路を下ればLAという街に到着するはずだ。

 長い時間運転をしていると、ぼんやりとした青白い朝の光が少しずつ闇を消していった。少女はひどく疲れていることに気がつき、何もない場所でハイウェイを降りると少し森に入った人気のない場所に車を停め、後部座席に身を沈めてから眠りについた。     

 目を開けると既に昼だった。雨はすっかり上がっていた。

 彼女は昨夜あの家で起きたことが何もかも夢だったならどれだけいいだろうと思いながら着ている服に目をやった。しかしネイビーブルーのブルゾンと黄色のパーカー、着古したジーンズはどれも間違いなくライアンの部屋から盗んだものだった。

 ガソリンがだいぶ減っていた。給油ランプが点滅している。少女はサンラファエルという大天使ラファエルの名前がついた街で大きめのガソリンスタンドを見つけると、緊張しながら一番目立たない給油機の前にカローラを停めた。看板を見ているうちに金の単価がうっすらとわかってきた。


「10番20ドル分」

 ガソリンスタンドの男性店員は、ちらりと小さな客を見た。

「坊や、給油機の番号は間違えてない?」

「間違えてない」と少女はできるだけ声を低めに調整しながら答えた。「ここからLAまであとどれくらい?」

「LA? まだまだずっと先だよ。6時間から7時間くらいかな」と店員が答えた。「レギュラーでいいのかい?」

 彼女は小さくうなずくと、レジの前の棚にあったパンとオレンジジュース、それから道路地図を買った。

「ずいぶん疲れた顔してるねえ」と店員が商品をバーコードに通しながら言った。「パパとママの分は買わないのかい?」

 彼女は何も言わず首を振った。店員は小さく肩をすくめた。

 給油を終えると助手席からカローラに乗り込み、素早く運転席に移動すると座席の位置とミラーを調整してから急いで車を発進させた。ガソリンを給油して食料と地図を購入したら所持金はほとんどなくなった。

 少女はハンドルを握ったままパンを食べ、ジュースを飲んだ。ラジオをかけてみたが、昨夜あの海辺の小さな街で起きた殺人事件についての情報はながれてこなかった。彼女はいずれ警察に逮捕されるに違いないと覚悟していた。この車だって今頃追跡されているはずだ。でもまだ捕まるわけにはいかない。道幅が広くなり交通量が多くなってきた。なぜゴールデンなのだろうと疑問に思いながらゴールデン・ゲートという名前の朱色の吊り橋を渡った。 

 サンフランシスコ、この都会の名前は聖フランシスコからとったのだろう。サンノゼ、聖ヨセフだ。サリーナス、スペイン語で製塩所。

 自分の名前すら思い出せないのに聖書のおとぎ話の内容ならはっきりと覚えている。名前のない罪を犯した一人の少女は、指輪を見つめながら皮肉なものだと自嘲的に思った。

 サリーナスを過ぎると、再び変哲の乏しい山あいの道路をひたすら南下した。小さく開けられた窓から急に冷たい風が吹いてきて、それから驚くほど冷たい夕方がやってきた。

 再び運転に疲れてくると、海岸沿いに建つレストランのやたらと広い駐車場に入り、店から1番遠く離れた目立たない場所にカローラを停めた。

 少女は車から降りると車体にもたれかかり、水平線に沈んでいく夕陽を見下ろしながら昨日の自分の行いを可能な限り頭の中で忠実になぞっていった。知らない国の知らない道をずっと運転しながら、もしかすると自分は人間じゃないのかもしれないと考えていた。

 では自分はあの角が生えてコウモリの羽を持った悪魔なのだろうか? それとも長い鎌を手にした死神か? もしくは頭のおかしいサイキックか。いずれにせよろくなものじゃなさそうだった。

 ライアン少年とその母親は今頃警察で取り調べを受けているだろう。人懐こいサリーは赤い屋根の大きな家に戻ってきただろうか。 

 彼女はあたりに誰もいないのを確認すると、ライアンの父親の命をあっという間に奪ったレイピアの先端のように光った鋭利なものを呼び出してみようと試みた。しかしどれだけ集中してみても両手のあいだには何も現れなかった。あきらめて運転席に乗り込むと、ライアンの家から持ち出した地図とガソリンスタンドで買った地図とを見比べた。ロサンゼルスまではあと200キロくらいだった。 

 そのときサンタマリアという名前の街が目についた。

 その文字を目にした途端、前触れもなく呼吸が激しくなり、強い吐き気と頭痛に苛まれた。

 ――私はこの街にもいかなければならない――

直感でそう思った。そこで誰かに会わなければならない。

彼女は呼吸が落ち着くのを待ち、広い駐車場からカローラを出すと再び101号線にのった。


 カリフォルニア州サンタバーバラ群サンタマリア。

 映画館を兼ねた広いショッピングセンターの駐車場に車を停めると、時刻はもう夜の9時になっていた。彼女はキャスケットを目深くかぶって車から降りると知らない街を歩いた。

 街頭の光が木枯らしの吹く12月の街並みを照らしている。通りには家族連れやカップルが楽しそうに歩いている。私にもどこかに家族がいるのだろうかと考えるといくらか落ち着かない気分になったが、そのことについては悲観的にはならなかった。

 髪を短く切った少年の格好をした少女は、知らない夜の街を歩きながら、急がなくてはならないなと思った。彼女はすれ違う人々の顔を相手に悟られぬよう注意深く眺め、人々の声に耳をすませながら歩いた。今すれ違った若い二人組の女性はきっと大学生だ。彼女たちはショッピングセンター内にある映画館で、さほど面白くない映画を観終わった帰りなのだろう。二人は表向きこそ睦まじくしているが、互いの存在を疎ましく思っているに違いないと少女は思った。問題はきっと男だ。二人組の女性は、自分たちとすれ違った少年を横目でちらりと見つめた。

 次にすれ違った男は六十代に届くか届かないくらいの姿勢が良いビジネスマンだった。彼は仕事で成功をしていてそれなりに裕福な生活を送っているのだろう。しかし男は精神を病んでいた。鞄の中には大量の精神安定剤が入っている。毎晩寝る前に睡眠導入剤と強い酒が必要なはずだ。

 彼女は自分の直感がおそろしく鋭くなっていることを全身で感じとっていた。ビジネスマンがいくぶん困った顔をしてこちらを見ている。きっと子供の自分が夜の9時に外を出歩いているのが目立つのだろう。3本先の通りではパトカーが巡回していた。

 少女は早足でショッピングセンターに停めてあるカローラに戻ると、いつでも発車できるようにエンジンをかけ、ネイビーブルーのブルゾンを頭からかぶり、交差点を行き交う車や人々をひたすら観察した。

 ここから動いてはいけない。

 私が探している誰かは必ず見つかる。混じりけのない第六感が彼女にそう告げていた。時計の針はもう少しで11時になるところだった。ライアンの父親を殺害してからちょうど丸一日がたとうとしていた。

15メートルほど離れた交差点で信号待ちをしているレクサスRXを見たとき、少女の緊張感と焦燥感はピークに達した。

 彼女だ。と少女は素早く身を起こしながら思った。

 レクサスの後部座席には、窓の外をぼんやりと見つめている、四十代半ばくらいに見える美しい女性が座っていた。女性の顔に見覚えはなかった。

 その女性は少女のいる駐車場のほうへ目をやった。あんなに離れた場所にいる女性がこちらを認識できるとは思えなかったが、女性の目が瞬間凍りついたように見えた。ブラウンの瞳は色を失い、表情が大きく揺らいだ。女性はただまっすぐ少女を見つめていた。少女は目をそらすことができなかった。まるで宇宙の全てのものが一瞬静止してしまったようだった。

 やがて信号は青になり、レクサスは薄暗闇に宝石のような光をなびかせながら静かに発進した。少女はショッピングセンターの駐車場から白のカローラを出すとレクサスを尾行した。

 交通量はそれほど多くなかったので、尾行そのものは難しくなかった。少女はときどき車間距離を開けたり詰めたりした。  

 やがて運転手つきのレクサスは広い住宅街をゆるくカーブした。その奥にはチェスの目のように美しく整理された高級住宅街が広がっていた。右を見ても左を見ても豪邸で、軽々しく立ち寄ってはいけないような威圧感があたりには漂っていた。


 レクサスは一際大きな豪邸の前で停まると、巨大な門は自動で開閉し、その優雅な車は静かに邸内に入っていった。少女は屋敷から百メートルほど離れた場所でブレーキをかけると、ヘッドライトを消して車から降りた。

 レクサスを運転していた男は車から降りると、後部座席のドアを丁寧に開いた。女性は無表情で車を降りると、いくらか身をかがめながら屋敷に向かって歩いて行った。彼女は何かについて深く考えを巡らせているらしく、ヒールを履いた足取りは重たそうだった。 

 少女はキャスケットを深くかぶるとブルゾンを持ち上げ、隙間から白い息を吐きながら、向こうから見とがめられないよう、距離をとって密かに屋敷を観察していた。時刻は11時30分になろうとしていた。

――もう時間がない――

 頭の中で知らない誰かの声が響いた。

 少女は口を閉ざしたまま目を凝らし、腕時計の針が右回りに進んでいく平坦な動きをじっと見つめていた。

 自分という何かは正気なのか、狂っているのか、それともこれが果たさなければならない責務なのか、少女は暗闇の中で佇んだまま判断できずにいた。

 彼女は時を刻んでいく空虚な音に耳を澄ませながら、ゆっくりとした足取りで豪邸に近寄るとインターホンを鳴らした。

「はい」

 インターホンの向こうから高齢の男の声がした。

「すみません。お宅の前で車が故障してしまいました」と少女はインターホンに向かって声を低くしながら言った。「電話を借りたいのですが」

「すぐ行きます」 

自動で門が開き、少女は屋敷に足を踏み入れた。

 上等そうなスーツを着た二人の若い白人が屋敷から出てきた。一人は金髪で一人は黒髪だった。二人とも体格がよく背は高かったが、金髪の男の身長は2メートルに近かった。二人は夜中に現れた少年の姿を見ると顔を見合わせた。

「おや」と黒髪の男は言うと、少女にゆっくりと近づきながら首を傾げた。「まだ子供じゃないか」

 金髪が門の向こうに目を向けながら言った。「故障した車は?」

「両親はいません。車は壊れていません」

「なんだって?」と金髪が言った。

「ここに住んでいる女性に用事があります。何も言わずに黙って通して下さい」と少女は言った。「寒空の下で寝たら風邪を引きます」

「何を言ってるんだ?」と黒髪が眉をひそめながら言った。「まさか君が奥様を狙っているカルト集団のうちの一人なのか?」

 黒髪が手をさっとスーツの内ポケットに伸ばした。

 少女は強風に舞う渡り鳥のように素早く黒髪の前に移動すると、相手がよける隙もなく二本の指をみぞおちに突き立てた。金髪が驚いて少女に手を伸ばしかけたが、少女は金髪の背後に素早くまわると、みぞおちと額に人差し指と中指をそろえてあてた。

 屋敷前の広い庭では体格のいい二人の男が気を失って倒れている。少女は黒髪のスーツの内ポケットから小さな拳銃を取り出すと、それをブルゾンに忍び込ませた。彼女は男たちを横目で見下ろしながら建物の中に入っていった。

 扉を開いて中に入ると、まず目に飛び込んできたのは螺旋状の大きな階段と真っ赤なラグだった。内装はまるでヨーロッパの宮殿のようだった。そのラグはどことなく不自然な印象がした。

 床に敷かれた大きなラグをそっとめくってみると、裏側にはペンキで描かれた複雑な模様が描かれている。それは古代の本格的な魔除けだった。彼女は手織りのラグを元に戻すと、その上を歩いて階段に向かった。

 初めて来た家にもかかわらず、あの女性がどこにいるのかが少女にはすぐわかった。彼女は螺旋状の階段を2階へ上がると、一番奥の部屋へまっすぐに向かった。通り過ぎた部屋から幼い子供の気配がしたような気がした。


 その女性は窓が大きく開け放たれた広い部屋にいた。彼女は部屋のライトを点けずに無音のテレビをつけ、ソファーにもたれかかってワインを飲んでいた。

 少女はしばらく女性の横顔を見つめていた。女性は無音のテレビから目をそらし、わずかに顔を動かすと、夜の訪問者を見つめた。

「君は誰なの」

 あまり若くはないが、顔立ちの整った隙のない容貌の女性は、ワイングラスを手にして遠い目をしながら言った。「君はあの時の悪魔なの?」

 少年の格好をした少女は言った。「あなたはアニメやゲームに出てくる()()()()に狙われているんですか?」

「じゃあ君はどうしてここに来たの?」と淡い笑みを浮かべながら女性が言った。「君はあの男の手下なんでしょう。私の命を取りに来たんでしょう」

「どうしてあなたは悪魔に狙われているんですか?」

「血の契約をしたからよ」と女性はいかにも気怠そうに言うと、グラスに唇をつけて淡く微笑んだ。「私は今から10年前、卑怯な対立者の罠にかかって何もかも失った。毎晩溺れるほどお酒を飲んだわ。そんなときある男が私の前に現れて取引の申し出をされたの」

 少女は目の前にいる美しい中年の女性が、あと何分かでこの世界から消えていくのだということをすぐ理解した。

「その男の名前は?」

「男はジョン・スミスと名乗ったわ。偽名でしょうね。最初は夢か幻覚を見たんだろうと思った。でも夢でも幻覚でもなかった」

 少女は黙っていた。

 女性はソファーの上で小さく身体を震わせると、傍のテーブルにグラスを置いて部屋の中をぐるりと見まわした。どこか遠くの時間、遠くの場所からやってきた鳥の羽ばたく音が二人の耳に聞こえてきた。

「何かが近くにいるわ」と女性が両手で耳をきつく抑えると、ゆっくりとした低い声で言った。「君が呼んだの?」

 少女は黙って首を振ると、彼女に近づいてから、指の先端をソファーに腰掛けている女性の額にあてた。女性は驚いたようだったが少女は指を離さなかった。「あなたは政治家なんですね」

 女性は静かに肯いた。少女は続けた。

(けが)れた富と名誉を楽しみましたか?」

 女性はしばらく少女の顔を見て口を閉ざしていた。言われたことを理解できるまでには少し時間がかかった。

「悪魔の手先に何がわかるっていうの」と女性がわずかに苛立ちを含んだ低い声で言うと、額に添えられた指を静かに払った。「私は不道徳な対抗者たちから区民を救おうとしただけなのよ」

「あなたは自分を陥れた対立者に復讐するため悪魔に殺害を依頼すると上院議員になり、権力を乱用してご自分の一族を繁栄させ、この国に絶望と貧困を蔓延させたんですね」

「そんなことないわ! 私はこの国を本気で救いたかったのよ!」と女性議員は顔を上げると、はじめて大きな声で怒鳴った。「だからこそあいつと契約したの、他の誰にもそんな度胸なかったはずよ。あの時の私は正気じゃなかった」

 議員は立ちあがり、右の手のひらでテーブルを思い切り叩いた。赤ワインの入ったグラスがテーブルの上をすっと横に滑った。

「誰にも私の気持ちなんて理解できっこないわ」と議員は目の前にいる少女をきつく睨みつけながら言った。「そもそもあの男が取引を持ちかけてこなかったら契約なんてしなかったのよ」

 議員はしばらくそのままの姿勢で立っていたが、やがて目の輝きは薄れ、全身から力が抜けてしまったようにソファーへ腰を下ろした。

 議員はまぶたを伏せながら乾いた声で言った。「何でもするから契約を破棄できるよう、君からあいつに頼んでもらえない?」

「それは無理です」

「最初はそんなつもりじゃなかったの、本当よ」と議員はきつく目を閉じて小さな声で言うと、身体を震わせた。「どこかからたくさんの声が聞こえる。言葉みたいだけれど言葉にしてはひどくおぞましい」

「それはあなたの魂を奪いに来たものたちの言葉です」

「7歳になったばかりの息子がいるの」、議員は消え入りそうなか細い声で言った。「お願い。まだ死にたくない」

「ごめんなさい」と少女は静かに言った。そこには議員を哀れむ響きが聞き取れた。

 議員はスーツの内ポケットから小型の黒い銃を取り出すと、銃の先端を少女に向けた。

「助けてくれないのならここで君を撃つわ。人間の姿をしている君になら私にだって仕留められるはず」

「殺したいのなら殺してください」と少女は静かな声で言うと、議員の手首を掴み、銃口を自分の額にあてがった。「でもあなたはどこにも逃げられない」

 議員は唇をきつく噛んでから短く唸ると、少女の手首を乱暴に振り払い、銃を手にした右腕をだらんと下げて天井を見上げた。

「私は地獄に行くのね」と彼女は天井を見つめたまま静かに涙を流した。「ねえ、そこはどんなところなの? 責め苦に終わりはないの?」

「ぼくに言えるのは、あなたは地獄に行かないということだけです」

「本当に?」

「はい」

「あと10分でこの世界ともお別れなのね」と議員は考えあぐねたような顔で言った。「もう一度息子の顔を見てきてもいいかしら?」

 少女は肯いた。


 議員は指を組んで両手を合わせると、膝をついて星の多い夜空を見上げた。少女は冷たい夜の空気を胸に吸い込んでから右手と左手を重ねると、青い火花とともにどこかから鋭く光るものを取り出した。

 彼女は膝立ちで祈りの格好をしている女性の前に立つと、パーマの緩くかかったブルネットの長い髪にそっと手を触れた。

「ねえ、私の人生ってどんな意味があったのかしら」と議員は言うと、少女が右手にしているものを見つめた。「とても綺麗。まるで命の結晶みたい」

「また最初からやり直せます」

「そうなの? 日曜学校ではそんなこと教わらなかったわ」

 少女は言った。「一瞬で送ります。苦しめません」

「あら、あなたは女の子だったのね」と議員は目を細め、少女の顔をまっすぐに見ながら言った。「最後にあなたの名前を教えてくれる?」

「ライアン」と少女はほとんど無意識で言った。「ライアン・ベイリー」

「ライアン」と女性は言うと静かに瞳を閉じた。「ありがとう」




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