番いの魔獣
湖での出来事
「なんだ?なんだ?あちこちボロボロじゃねぇ?」
「こんな湖の近くの木々がボロボロに、地面も所々抉れているし、どうなっているんじゃ」
そう、俺たちは、湖付近の惨状に違和感を感じていた。
視線を先にすると、片脚を折ったユニコーンが足を引きずって、あっ倒れた
「なぁレオン、あのユニコーンの角って引っこ抜いたらヤバイ?」
「お主は鬼か!いや知っておる、悪魔じゃった!」
とりあえずレオンは、腹パンしといた!
キラキラっと吐瀉物を撒き散らしながら崩れ去るレオンを傍目にユニコーンに近づいていく
レオンが青い顔で俺を睨みながら何か言っているけど気にしない〜気にしない〜
すると、そのユニコーンに氷の塊が流れて来た!
何者かが、攻撃をしたんだろうが、難なく包丁でガード
だって、横にしたら鉄の壁だもん(笑)
ゴワァァァァンとか言っちゃってるし
攻撃の元に目線をやると、パイコーンがいた!
二本の角がある馬だね
「何するんだ!角が折れたら価値下がんだろうがぁぁぁぁ!手前ぇの角 先に引っこ抜くぞ!」
パイコーンが失禁しながら後退りする
まぁこの辺一帯の惨状はこいつらが縄張り争いか、喧嘩でもしてたんだろうが、俺には関係ない!
魔物は魔物だ、解体してやろう!
こいつらの角は、良い薬になるらしいから、高く売れるんだよなぁ!新しい包丁がククククク(笑)
「最悪の悪魔がここにおるわ!この守銭奴がぁぁぁぁ」
黙れ駄犬!
金は幾らあっても困らんだろうが!
って思いながら、冷めた目でレオンを睥睨する
あれから、しばらく経って、よくよくレオンから聞いてみると、このユニコーンとパイコーンは番いらしく、夫のユニコーンが野生の馬に発情したのを嫁のパイコーンが激怒し、今に至るらしい
「レオンよ!なぜこいつらの言葉がわかる?脳が退化したか?」
なにを言っているんだこの男は、大森林に来る前に番いの魔獣と知り合いだと言っておいたのだか、もうその年で痴呆がまわったか!
「お主の痴呆度合いが凄まじ過ぎて、開いた口が塞がらんわ!番いの魔獣と知り合いだと言ったのを忘れたか?人間種は衰退が早いのか?」
確かに聞いたが、こいつらってわかんねぇよ!
後、何気にバカにされた感が否めないなぁ
「とりあえず、レオンはユニコーンを担いで拠点まで戻ろう、パイコーンは離れず付いて来い」
そんなやり取りがあったが、拠点へと何事もなく戻る一行であった
次回拠点で!