流石にそのまま行っちゃマズイだろ!
「じゃサラマンダー、頼むよ!」
「わかったよパパ!」
「パパちゃうし、やめて!」
ゼローグは、温かい目で俺達を見て、目尻を拭っていた。
たまに来ないと、拗ねるか思ったけど、面倒臭い
ゼローグの周りの奴も、暑苦しことこの上ない!
なんか、「次の帰還の際には、私達に稽古を」とか言ってたけど、無視だ!無視!
ハァー当分、来ないようにしたい
それから、サラマンダーの背に乗って、元の3人の所に戻る経路に騎乗
流石はゼローグの娘だけあって、乗り心地は最高だ!
細かな指示にもちゃんと応えてくれるのは、助かる
少しの間、サラマンダーの操作を楽しんだ後に、上空から、3人を捕捉
サラマンダーに指示を出して、降り立つのだった。
ソーマ アンドレ シェリー視点
「アンドレ、空からドラゴンが降りてくるぞ!迎撃だ!」
「あぁ、親方さまだよ!シェリーは初めてだから、驚かない様に」
その様な会話の後、ドラゴンが降り立つ!
真っ赤な鱗が全身にキラキラと輝いて、炎を纏っているかのようだ!
その大きさは、背中に5人位乗せれる程
背中に乗っているのは親方さまだったが、凄くカッコ良く、無精髭さえ無ければ英雄譚に出てきそうとか言われるんじゃないかなぁ?
それにしても、このドラゴン、メスの匂いがする
しかも、親方さまに狂酔したメスの匂い!!
シェリーは危機感が募って仕方がなかった。
「アンドレ、このドラゴン、危ないぞ!私のポジションが危うい感じがする。」
「お前は、何を言っているのか?頭大丈夫かぁ?」
「アンドレにはわからないんだ!第六感いや第七感とかで感じるヤバいやっだ!」
「イヤイヤ、そっちの第六感、第七感がヤバいよ!」
アンドレがシェリーの頭を心配して、シェリーは感覚以外で警鐘を鳴らしていると言い張り、ソーマがその感覚の方がヤバいと引いている。
「よぉお待たせ!この子に乗って王都に行くぞ!」
俺は、皆んなの前に降り立って提案する。
ソーマとアンドレはサラマンダーに頭を下げて「よろしく」と言い、シェリーはなんか睨んでる?
「シェリーどうした?何も言わず一旦離れたのは悪いとは思うが、早く乗れ!最高だぞ!」
サラマンダーは、ちょっと照れている感じにも似た仕草をしたが、気のせいろう
「親方さま、このドラゴンはヤバいです。早く降りて下さい。私のポジションが………」
シェリー、最後の方なんて言ったんだ?
「シェリー、こっちの方が断然早い!王都で活躍してもらう為にも、さぁ乗れ!」
そう言って、手を差し出す、すると、サラマンダーが頭で俺の手の前を遮る
「私のこと、新参者で気に入らないかもしれないけど、パパが決めた事よ!従えないなんて最低ぇ〜」
サラマンダー?
「パパって何よ!親方さま、子供がおられたのですか?」
あぁ、これ面倒臭いやつだ!ほら
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
シェリーが泣きながら走り去って行った。
あの後サラマンダーに3人乗って、シェリーを一瞬で捕まえから、王都に向かっている。
「親方さま、このドラゴンですが、本当に親方さまのご子息なのでしょうか?まぁ親方さまなら、あらゆる種族の奥方様がおられても、不思議はありませんから、私は嬉しく思います。」
アンドレ、お前は、俺をどうしたいんだ?
「イヤイヤ、アンドレ、前に乗せてもらった、ゼローグがいただろ!あいつが想像で俺との子を産んだって事らしい。それが、このサラマンダーだ!俺は生涯独身なんだよ!」
「左様でございましたか、それでも私は嬉しく思います。うっうっうっ」
うぅ〜ん、アンドレが変なスイッチ入った。
なぜ泣くんだよ
「親方、もうすぐ、王都だ!早く降りよう!王都で混乱が起きてしまう!」
「あぁ、サラマンダー、そろそろ降りよう!」
「パパ、そのまま行っちゃうよ!」
イヤイヤ、流石にそのまま行っちゃマズイだろ!
「サラマンダー、降りろ!命令だ!じゃないと……………………殴るぞ」
「ヒッ」