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解体屋のしがない日々  作者: IK氏
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教育

俺たちは、あれから一晩と1日かけて解体屋に帰ってきた!行きよりも遅いって?それは仕方がないよ!


「はぁ、帰ってきたなぁ。落ち着く!」



俺は、執務室の椅子に腰掛け、そう零す。


タバコに火を付け一服、珈琲を楽しみながら一呼吸。


この時間が大好きだ!




コンコン、執務室のドアをノックする音



「親方さま、お帰りなさいませ。長旅お疲れ様でございます。」


「あぁ、アンドレか!奴隷リストとドレイクの手回し、助かったよ。ありがとう」


俺は、アンドレに礼を言う


「勿体なきお言葉、私目でお役に立てるなら、これ以上の喜びはございません」


アンドレは、俺の側近という立場に誇りを持ってやってくれているけど、それでいいのかなぁ?って思ってしまう。



「親方さま、早速で御座いますが、早急の書類に目を通して頂いてから、解体屋の挨拶をお願い致します。では、私目はこれで、失礼させて頂きます。」



そう言って、アンドレは出て行った。





解体屋広場

「みんな、私が留守の間、業務を滞りなく運営してくれて、感謝する。今回、レオンと冒険者候補を探して来たが、実質は俺の奴隷という形になっている。これから、呼ぶ者はこの奴隷達の世話係に任命する。鍛えてやってくれそれでは、……」





ストライダーとサーガのコンビはレオンに任せた。


グレイスはシェリー


リサはアンドレ


ナイロビは元狩人同士のバルトという弟子に任せた。




俺は、溜まった書類の整理の為、執務室に籠る






レオン ストライダー サーガ視点


レオンとストライダーとサーガはオカマ馬と太郎吉と黒子の世話をしている。



「おぉぉぉぉぉぁ太郎吉!久しぶりじゃのぉ元気にしておったかぁ?脚の方はどうじゃ? っん、まだダメじゃのぉ」


レオンは太郎吉をひたすら愛でていた。



ストライダー

「俺たちは、すっごい驚けばいいのか?ユニコーンも見れるなんて、そうそうないぞ!」



サーガ

「ストライダー、もう諦めろ、驚き疲れるのがオチだぞ!」


二人はレオンの事など、そっちのけで淡々と馬達の世話をするのであった。






シェリー グレイス視点


シェリーはグレイスを連れて解体広場の、奥に来ていた。



「じゃ適正を観るから、取り敢えず、私の頭の鈴を取ってみせて」



「わかりました。では、」






女二人が追いかけっこをしていた。


シェリーはグレイスの動きを観察しつつ、時折、足を引っ掛けたり、耳に息を吹きかけたり、目の前に鈴を見せつけて挑発したりしていた。



グレイスは、イライラしつつ、シェリーの動きに全然ついて行けていない自分に驚愕していた。


(この獣人凄い、ドレイクじゃ負けなしの瞬発力を持ってると思っていたのに、全然相手にならない)



その日は、グレイスが倒れるまで続けられた。






アンドレ リサ視点


「では、リサ嬢我が主人より賜った鍛錬についてですが、支援型の錬金術師は爆薬なんかを使うのが戦闘の一般とされています。間違いありませんか?」



「間違い無いですわ。ですがアンドレさんは、錬金術に詳しいのかしら?」



艶かしい目線でアンドレを舐め回す様に見るリサ



「リサ嬢、爆薬は解体屋には不向きです、素材がダメになってしまいますからね。ですが、使いようによっては最高のアートです。」


アンドレは怪しい笑みを浮かべる。


「例えば、この小さな瓶の液体を対象に飲ませると……」


小さなネズミにそれを飲ませた。


すると、口から血を流して絶命したのだった。


それを見たリサは、毒かなんかを飲ませたのだと思って笑う



アンドレはネズミを解体、身体がの内部が無くなっていた。


「この様に、内部爆発して中身を無くす事ができます。」


そう端的に言うアンドレ


リサは、はじめて目の当たりにする光景に目を見開く


「爆発音なんてしてなかったわよ!」


「ちゃんと爆発しましたよ!現に短時間で内部が無くなるなんて出来ませんからね。」


リサはこの男が大分、危ない奴だという事を認識した。だが、これだけじゃ無いまだ初歩ですよっと宣う様に同じ匂いがした。リサであった。






バルト ナイロビ視点



今、バルトとナイロビは近くの森に来ている。



「では、親方さまより言われている鍛錬についてだが、適正を見ない事には分からないから、狩をしようと思う。」


「わかりました。では、なにを狩ればいいですか?」


「なんでも、得意な狩をして貰って結構、私はここでは待たせて貰う」


「一緒に同行して、適正を見ないんですか?」


「狩ってきた獲物を見れば、適正が分かる。では、狩を始めてくれ。」



そう言って森の入り口で待つバルト








暫くしてナイロビが兎を仕留めて戻って来た。


すると、バルトの周りには、五羽の鳥らしきモノが解体されて焼かれていた。



ナイロビはバルトに狩ってきた兎を手渡す。


「狩人の心得は大丈夫みたいだ。あとは、狩の速さだけど、まぁハッキリ言って遅い!」


ナイロビは悔しさを顔に出す。

それもそうだろう、目の前に解体を済ませて焼かれている鳥が五羽、ナイロビが狩に行っている間に行われたのは明白なのだから



「まぁ最初だから、仕方がない、じっくり狩の仕方を教えてあげよう。親方さまに仰せつかったからには、徹底的に!」



そうバルトは言いながら笑う


ナイロビはビクッとなって恐怖を感じていた。


「お手柔らかに………」







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