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解体屋のしがない日々  作者: IK氏
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ダンジョンの異常

残酷な描写があります。

25階層のサイクロプスを討伐してから、上層に向けて進む




今は、何時頃なんだろ?


ダンジョンに潜ると、時間の感覚がおかしくなるっていうのを、思い知らされる。



簡易結界柵の中で、食事をしているが、モンスターが少ない!っていうか、いない



「モンスターいないなぁ!こんなものか?」


「いや、異常じゃ!来るときの遭遇率を考えると、全くモンスターがいないのは、おかしいのぉ」


そう、モンスターにエンカウントしないのだ!



「もうそろそろ15階層だ!モンスターに出会さないのは、助かる、早くドレイクに帰ろう!」



「そうじゃな!奴隷を連れて、ワシ達の街に帰りたい!太郎吉と黒子が恋しいわい」



レオンは、太郎吉と黒子をなんでこんなに溺愛してしまったのか?モンスターには変わらないのに?






食事を終えた俺達が15階層に到達したときだった。


ある一画に冒険者の一帯が出来ていた。


「こりゃひでぇ!」


「うぐっぅ うぐっぅ……」


「よく助かったなぁ、大丈夫か?」


など、誰かが、モンスターにやられたのだろう!



冒険者を掻き分けて進むと、上層に向かった筈の最初に会った若者達がいた。しかし、1人は顔面がグチャグチャになって絶命しており、もう1人は片腕で無くなって、失血が多いのか真っ青だ!そして、魔法職の女の子が泣いている。



「おい、レオン、あれ、あの時の若者3人組だよなぁ!」



レオンは魔法職の女の子に駆け寄り


「見た所、モンスターにやられたようじゃが、童っぱよ、2人は、もうだめじゃ!」



「うぐっぅ…うぐっぅ…レ オンさん うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」



魔法職の女の子はレオンを見ると、堰を切ったように大声で泣き出してしまった。



余程の惨劇があったのは、見れば分かる!

剣士の男の子は見てられないし、片腕がない女の子も、もう持たないのは目に見えている。血を失い過ぎたのだろう。周りの壁には、血が飛び散った跡が無数にあった。多分、こいつらのだと思う。







野次馬の冒険者は、剣士の男の子を布で包んで持ち帰る準備をしている。


この人数なら、持ち帰るのは、容易いだろう



取り敢えず、ここにいる冒険者達で、即席のパーティーを結成した。



俺は、片腕がない女の子を抱えて、レオンは魔法職の女の子を立たせて、ここにいても埒がいかないと説得して、ドレイクに向かうように施した。





レオンに魔除け香を出させて、モンスターを近寄らせないようにして、上層へと向かった。

10階層の階層ボスのフロアは、まだ復活していなかったので、そこを抜けたところで簡易結界柵を張って、他の冒険者の体力回復に時間を取った。



「っで、童っぱよ!何があった?」


「その うぐっぅ その、ミノタウロスを倒して、安心し切っていたところで、オーガが2体現れたら、ケンがオーガ2体に向かって行って、うぐっぅ…うぐっぅ 逃げろって、ケンが逃げろって言った後に、角で顔が」



だいたい想像出来た。だが、この子はどうして助かったのか?



「なぁ、お前は、どうして助かったのか?」



魔法職の女の子は、少し落ち着いて

「アンナが、私を守って片腕を無くしながら、戦っていたら、オーガが何故か消えちゃって、そしたら、うぐっぅ…うぐっぅ」




うぅーん、オーガが消えたかぁ!


「レオン、この状況になるのって、攻略以外にあった?」



「いや、攻略以外にありゃせんよ!誰かが、攻略したのじゃろ!この子達もそれで助かったんじゃな」



だよなぁ!



冒険者達の小休止も終わったのか、向かおうとした時だった。


片腕を失ったアンナという女の子が息を引き取った。


魔法職の女の子はまた大泣きしてしまって、ちょっと待ってもらった。





アンナを布で包んで俺が運ぶ、最初に担いでたのもあったから、ドレイクまで運んでしまいたかった。




それから、何事もなく、ダンジョンを抜け帰還受付を済ました。


その際、魔法職の女の子は、事の顛末を報告


俺たちはそれを待ってから、一緒にドレイクへと向かった。




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