ドレイクのダンジョン
ドレイクのダンジョン
ドレイクの街からほど近い場所にそのダンジョンはあった。今は日が落ちかけている。
見た目は、洞窟
入り口は広く高さ50Mくらい横幅30Mくらい
入り口付近では、簡易の商店が立ち並んで、ちょっと高めだが、回復薬やら毒消しなんかの薬も売っている。
洞窟入り口のダンジョン受付で受付を済ませる。誰が入っていったか、どの期間はいるのか等を記載し、それから三日間ないし五日間帰還受付がないと捜索対象となる。
受付掲示板には多数の捜索依頼が出されていた。
「なんか、だいぶ前のもあるな、これなんか古すぎて読めない捜索依頼だ」
「そういうのは、ダンジョンで死んでおるわい!遺留分を持ち帰れば、それなりの報酬があるぞ!」
「そうか!見つけたらできる限り持ち帰ってあげようか、家族が可哀そうだ。」
そんなことを言いながら受付所を後にし、いざダンジョンへ!!
夜のダンジョンに入ってすぐ
「魔除け香が効いてるなぁ全然モンスターに遭遇しない」
「25階層に行って戻って来るのに三日しかないんじゃ。無益な殺生は避けて早々に25階層に行こうぞ!」
俺たちは、ドレイクの街で購入したダンジョン地図を頼りに着々と下層へと足を進める
ドレイクのダンジョンの一階層は壁に吊るされたランプで明かりは確保され二階層からはダンジョン特有の鉱石の光だけとなる、それでも、かなり明るい!
階層を進めていくと、五階層に到着した。これまでモンスターにエンカウントせず進んできた。魔除け香サマサマでした。
「すごいな、魔除け香。ソーマが作っただけある!」
「そんなことも言ってられん、剣戟音が聞こえてくる。この先で何者かがモンスターと戦っておるのじゃろ」
確かに、聞こえてくる。レオンは魔除け香をしまって先へと進めると、三人のパーティーが蟻と戦っていた。蟻といっても大型犬くらいある。その数、数十匹前衛の剣士が足止めをしつつ後衛の魔法職が中範囲魔法で殲滅、中衛が前衛のサポートといった感じだが、数が多い
「あれ、やばくない?助ける?」
「そうじゃの、獲物を横取りとか言ってる場合じゃなさそじゃ。行って参る」
そう言ってレオンが走っていってしまった。話している最中尻尾がブンブン、あれは言わなくても行ってたな!
その後は、レオンの独壇場だった。三人パーティーはあっけに取られてなす術もなく突っ立っていた。
爪で裂き、拳で粉砕し千切っては投げ猛獣よろしくって感じだった。
「お主ら、大丈夫か?ハァハァ ハァハァ」
ダンジョンのモンスターは灰になって消えるって本当だったんだと、まじまじと見つめていた。
三人は放心状態から回復したのか、魔法職の女の子が
「ありがとうございます。おかげで助かりました。」っと頭を下げる
「危うく、若い芽が摘まれるところじゃった。よかったよかった」
レオンは、うんうんうんうん いってる。
剣士の男の子は、目をキラキラさせてレオンを見ている。
中衛の女の子も同様だ見ていて、「すごかったです。」なんて言われていた。
「なぁレオン、この宝石みたいなのって蟻のモンスターの目玉か?」
俺が空気読まずにレオンに質問する。
「そうじゃそれが、希少素材で稀に出る。ほとんどが、灰に帰すがのぉ」
三人は、俺の手に取った素材をマジマジと見ている。
それを剣士の男の子に渡すと「いいんですか?」なんて言われた。
「いいもなにも、お前たちのモンスターの素材だよ。お前たちのだよ。」
「でも、このレオンさん?が倒して出た素材ですし」
「いい、いい面倒くさいし、お前たちのものだよ。」
「ありがとうございます」っといって三人は上層へと向かっていった。
「あの目玉、売ったら幾らになるんだ?」
「ダンジョンの希少素材は、最低でも10万からだ、あれは奇麗じゃったの、30万くらいになったんじゃないか?」
「まぢか!すげぇーなダンジョン」
ダンジョンの素材は希少な為、出現率も低いその素材も高品質で高値で売買されるらしく、元値が高いのもそのせいだった。
俺たちは十階層に行くまでに、いろいろなモンスターを倒した。
ワーム型 蟻はもちろん、蜘蛛型 蝙蝠種 トカゲのデカいやつ 燕のモンスター等様々だったが、希少素材はでなかった。
「なかなか、素材は出ないもんだな。さすが希少素材だけあるわ」
「まだ十階層じゃて、焦ることもあるまい、それに目的はサイクロプス討伐なんじゃし」
「サイクロプス討伐の証明ってわかんなくねぇか?」
「サイクロプスは討伐すると、素材が必ず出るから問題ないのじゃ」
どういう原理だ?ダンジョンの謎だ!
そんなこといったら、モンスターがダンジョンのやつだけ灰になるのも謎だ!
その灰も、しばらくすると溶けてなくなるから不思議!
十階層階層ボス前
「お主、この先に階層ボスがおる。ちょっとデカ目の蛇じゃ!」
「蛇かよ!頭切っても、生きてるから嫌なだよなぁ」
そんな過去の嫌な思い出に嫌気が差していた。
レオンは、関係ないと言わんばかりに階層ボスのいる拓けた場所に入っていく
そこには、巨大な緑の蛇が蜷局を巻いて鎮座していた。
「ちょっとどころじゃねえよ!むちゃくちゃデカいじゃねぇか!しかも、ちっさい蛇に見えるけど、それなりにデカい蛇もいっぱいいるし」
「問題なかろう!さっさとやって、飯じゃ!このフロアで飯にしようぞ!」
レオンさん、蛇 100匹くらいいるよ!デカい蛇の周りにウヨウヨ
気持ち悪い