表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
  作者: ととのえ
2/5

時に少年よ

時に

私の前を

せっせか せっせか 追い越されないように

早歩きしている 少年よ

私は別に

君を抜かしたい訳じゃあない

ただ 君の小さな足と

私の大きい脚とじゃ

私の方が勝ちすぎて

君を追い詰めてしまうだけなのだ


時に

私の後ろを

ついには走り出して

追いかけはじめた 少年よ

私は別に

歩く速度を速めた訳じゃあない

ただ 一生懸命に追いかけてくる君の

たたぱたり たたぱたりする 足音が

どうにも私を急かすようで

つい 速く歩いてしまうだけなのだ


時に

やっぱりなんだか悪い気がして

わざとゆっくり歩いた私を

得意げに

追い越してしまった少年よ

いつしか君は

私の背なんかをゆうに追い越して

私の大きな足なんかを

小さくしてしまうのだろう

どうか そのときまでにと

やっぱり私は

この大きな足で

君のことを 追い越すのだ

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ