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聖夜クリスマス -彼らはいかに過ごすのか- 猛&レーヴェ

作者: 森野涼子

クリスマス。それは確か、キリストたちを祝うようなそんな日。

今の日本ではカップルたちがワイワイとしはじめる頃。

そんな非リア充にはきつい一日であるが。


彼らは、いかにして過ごすのだろうか。


『聖夜クリスマス ―彼らはいかに過ごすのか― 高賀猛&レーヴェ・ローガン(ウォルフ・ローガン)ver.』


____________________________________________


「世間はクリスマスですねぇ……」


「そうだなぁ」



こたつの中でぬくぬくとミカンをほおばりながらレーヴェは呟く。

猛はそれに賛同するようにこたつの中でぬくぬくとミカンをほおばる。


要はこの二人、何の予定もなくいつも通りに過ごしているのだ。

とはいえ二人とも気にしていないわけではないようだ。



(主とどこかにでも出かけたいなぁ……)


(せっかくだし、レーヴェとどこかにでも行こうかなぁ……)



考えていないわけではない。

しかし彼らはこたつを動かないのには、ちゃんとしたわけがある。



『本日はクリスマスですが、今年一番の寒さが予想されます。みなさん暖かい格好をしてそとへ出てくださいね~』



テレビから流れるキャスターの声に、二人はまたこたつの上でだらけてしまう。



((でも今日寒いんだよなぁ……))



そう、これが二人がこたつの中でぬくぬくしている最大の理由なのである。

ここ一番の冷え込み、いくらクリスマスといえど二人は主と使い魔である関係なのでべつに行かなくてはならないと言うわけでもない。

だけど、せっかくだし外に出たいなぁという気持ちがある二人。


そこで、言葉で話すものの行動には出さない。ということになっているわけで。



「主ぃ~……」


「なんだよレーヴェ」


「どこか、行きましょうよ……」


「……どこか、行くか?」


「……寒いです」


「……だろ?」



この会話もかれこれ5回目くらいになる。

さっきからこの会話以外聞かないくらいだ。


まぁいくら人間の姿をしてるといえど、本来レーヴェは狼。寒い時期というのは冬眠をしているのが当たり前なので、こたつのような暖かいところから出たくないと言うのは本能というか性というかで仕方ない話なのだ。



「というか、どうしてこんな日に一番寒いんですかね……」


「まぁ、冬だから仕方ないだろ」


「だけどっ!!」


「いつも通りに過ごせって、神様からの思し召しなんだろ?」


「そうですかねぇ……」



と言いつつのんびりとこたつの中で過ごす二人は、ある意味神様の言う通りにしているのかもしれない。



「こんな寒いとさ」


「はい?」


「ホワイトクリスマスにでも、ならないかなぁ」


「ホワイトクリスマス?」


「雪の降るクリスマスのことだよ。ここ最近見かけてないけど、今日くらいの冷え込みだったらあるかなぁって」


「ほえぇ……」


「ちょっと、カーテン開けてみるか」



もぞもぞとこたつからしょうがない様子で出始める猛。けだるそうな表情は変わらず、億劫さが顔ににじみ出ているのが一目瞭然だ。


「……わぁ!」

「おっ!」


カーテンを開けた先には、一面の雪景色が広がっていた。

昼間はそんなに降っていなかったのに、気がつけば辺り一面うっすらとだが積もり始めていた。


「これが……」


「ホワイトクリスマス、だな」


初めて見る雪景色に驚きと歓喜が混ざったような声をあげてこたつから飛び出して窓にへばりつくレーヴェ。さっきまでの気だるさはどこへやら、目をキラキラと輝かせて今外で起こっている出来事を小学生のように見つめている。


「…外行くか?」


「ふえ!?」


「いや、あんまりにうれしそうだったから……外出て遊んだほうが、もっと楽しいぞ?」


「そうですか?でも外……」


「ちょっとくらいなら平気だよ。一緒に、行こうぜ?」


「は、はい!!」



さすが犬科と言うべきか、耳をパタパタとさせて喜びを最大限に表している。

そんなレーヴェを見た猛は、ため息をつきつつもコートを用意してそとへ出る気満々だ。


「んじゃ、行こうか」


「はいです!」




_____________________________________


そんな彼らのクリスマス。

あなたはいかが、お過ごしだろうか。

どうも、森野です!

今回は猛君とレーヴェちゃんのクリスマスの過ごし方についてちょっと書いてみました!

いかがでしたか?


スランプ気に書いているので、なんかイマイチ~と思いがちだけど、そこは許してあげてください><


感想等は、随時受け付けております!



みなさんに素敵なクリスマスが訪れますように―――――――

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