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「自ら希望して生まれ出でた者など誰もいない」
よく考えてみよう。我々人間は自分の意思で、自ら望んでこの世に生まれてきただろうか?
そうではない。悪い言い方をすれば自分の両親つまりは父と母が、本人に何の承諾も得ないまま勝手にこの世に送り出した産物、それが我々人間なのである。
こう言ってしまえば、人間社会そのもの=矛盾、という理論が成り立ってしまう。いやそれは人間に限らず、全ての生き物に共通して言えることでもあろう。
我々はそもそも矛盾の中に生きている。それが答えである。
だから生きること=疑問点ばかりの連続、となってしまう。
裕福な家庭ならまだしも貧困家庭に生まれ落ちたとなれば、それは悲劇としか言いようがない。それは自分でコントロール可能な分野ではない。無作為に宿った、悲しい運命でしかない。
だが貧乏人の悩みと同等に、レベルの違うところで金持ちには金持ちの悩みがあるという。
以前通りすがりの人が呟いていたのを思い出した。
「人生、大半は苦しみだ。その中で稀に素敵な出来事もあるから、幸せを感じ生きてられる」




