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「サヨナラ」だけが人生…?

「消えることだけを考えてた。歌う事に疲れていた。大好きなはずのものたちが、全て(ゆが)んでみえた。私はまるで使えないガラクタになったみたいだった」。

「両側耳管開放症」のため歌手活動休止を余儀なくされた 中島 美嘉 の、復帰後の最新アルバム'REAL'の収録曲'LETTER'の一節で、彼女の活動休止中の心境を綴ったものである。

「ウソをつくつもりもなく、格好つけることもせずに書いた。どう思われようと、本当のことだけをーー」。彼女がこの曲に寄せたコメントである。


一方、満39歳を目前に自殺した 太宰 治 が未完の絶筆『グッド・バイ』に自ら寄せた「作者の言葉」というのがある。<唐詩選の五言絶句の中に、人生足別離の一句があり、私の()る先輩はこれを「サヨナラ」ダケガ人生ダ、と訳した> という名言である。

太宰 治の言う「私の()る先輩」とは、文化勲章まで受章した 井伏 鱒二さん、広島県福山市出身である。

井伏詩集の解説に「生の法則の厳しさの前では、慰めも深刻な表情も役には立たない」と書いた歌人もおり、彼は井伏の詩に「ただ互いに笑い合うしかない世界、そのなかを共に生きているぎりぎりの実感を見た」と言う。

この世は予期せぬ事ばかり、どうにも仕方のないことが多い人生…。だが運命を恨むのではなく、ユーモアに満ちて生きよ! との教訓がそこにはある。

太宰が井伏作品に強く共感した理由もそこにある。

アメリカのかつての著名作家 Mark Twain もその晩年作品において、これと同種のことを書き描いている。












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