第三十二話 金竜
「リュウトさーーん! リュウトさーーんっ!」
「リュウト殿ーー! いたら返事をしてくだされーー! リュウト殿ーー!」
土砂降りになってきた。
視界が悪い。
運命の女神の塔へと続く森の中は、動物や小型のモンスターが逃げていく姿はあるが、人の姿は全く見えない。
川が氾濫し、濁流になっている箇所もある。あれに流されていたら、ひとたまりもない。
しばらく飛ぶと、うっすらと女神の塔が見えてきて、その塔を守るかのように、金竜が巻きついている。
金竜はまた数キロは遠いここからでもはっきりと見える。
ありえないほど巨大だ。
普通の村の上を金竜が通ったら、一瞬で潰されてしまうだろう。
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ここまで読んでくださりありがとうございます。
読者の皆様にはもっとわかりやすく説明致しましょう。
竜には二タイプがございます。
西洋のドラゴンと、東洋の龍でございます。
今回の金竜は、東洋の龍と同じ胴体の長い龍なのでございます。ラーメンのどんぶりなどについている龍なのでございます。
それでは地の文はいつも通りに戻らせていただきます。
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「!?」
「どうかされましたかな、アレーティア様?」
「今一瞬何か変な感じだったけど、気のせいね! これだけ探してもいないとなると、リュウトさん、もう女神の塔の中に入っちゃった、とか!?」
「ありえるかもしれませんな。しかし、塔の中に居れば金竜の攻撃は届かないから、安全かもしれませぬ。金竜は女神を守る守護竜ですからな……! しかしもう踏み潰されている可能性もありますなあ」
「やめてーーっ! そんなこと言わないでーーっ!」
そのとき。金竜の広げた口が赤く輝いたと思うと、強烈な火炎放射を吐き出し、森を焼いた。森は瞬く間に炎の海へと変わっていく。
「森が……燃えていく……。ひ、酷い!」
「アレーティア様、大丈夫ですかな!?」
「ええ、わたしは大丈夫。でも金竜って炎を吐くのね……これじゃ、どこかにいるリュウトさんが焼け死んでしまうわ!」
金竜を倒しに向かったリトレギア王国竜騎士団は、金竜と戦い続けていた。だが、硬い金の鱗には微々たるダメージしか入らない。束になって向かっていても、倒し切るには数日かかりそうだ。
やはり、魔法でないと倒せないのだ。
アリアは金竜と戦うソラリスの元へと急いだ。




