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第十六話 無口
飛竜舎は、王城の正門の裏側にあり、王城に停泊する竜騎士の飛竜を繋ぎ止めて置く場所だ。
最初の夜、飛竜の鳴き声で眠れなかった。間近でみても、こんな怪物に乗って人間が戦っているなんてすごすぎる。よくこんなものに乗ろうと思ったな。好戦的なリトレギア人、イカれているよ。
飛竜舎では、じいやが先に待っていた。
「おーい、じいや! 遅れてごめん! いいよー! 準備できたよー!」
「来たか、リュウト殿。そして、アレーティア様も?」
リュウトと一緒に、アリアも来ていた。
「兄様はリュウトさんだけを鍛えるように言ったかもしれないけど。わたしを仲間はずれにしないで!」
「はぁ……。では、アレーティア様はじいやと一緒に来てくだされ」
飛竜舎の、じいやの竜と風竜が繋ぎ止めてある場所へ向かった。
「あれっ! 風竜、なんか変わった?」
風竜に、竜用の鞍が新しく付けられている。飛竜より小さい。特注だ。
「風竜的には、どう?」
『……』
風竜はしゃべろうとはしなかった。無駄なおしゃべりは嫌いらしい。だが古竜なのに従順で、背中の上に乗るのも拒否はしなかった。
風竜の上にリュウトが、じいやとアリアはじいやの飛竜に乗って、空へ上がった。




