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元カレ

作者: 坂板 通鋏

この作品は元カノの続編となります。

元カノを先に見ることを推奨します。


私には彼氏がいた。

昔から好きだった憧れの人だったから、

あの人から告白されたときはとても嬉しかった。

あの人は、忘れているようだったが、

私は子供のときあの人に救われた。


子供のころから私はへんな子だと言われ育った。

だから私はまわりに迷惑をかけないように大人しく、手のかからない、

じぶんから何もしない子になっていった。

そんな時、彼から急に

「うじうじしてて見てて気持ち悪い。」

と言われ、

あっけにとられた。

でもなんとも思わなかった。

私は私が嫌いだったから。

「でも私はへんな子になりたくないから。」

「なんだそれ、人からどう思われるかなんてどうでもいいだろ、人の目気にして何もできないより、バカみたいなことでも自由なことやった方が楽しいぞ。」

「へんな子だというやつには言わせとけばいい、そんなこと気にする暇もないくらい楽しいことすればいいじゃねえか。」

その時私はつけられていた、いや、つけていた鎖から解き放たれたきがした。

「ねぇ、一緒になんかしてあそばない?」

「なんかってなんだよ。」

「なんでも!楽しいって思えること全部!」

「急に元気になったな、」

「暗いよりはいいんでしょ?」

「そうだな、じゃあ行こうぜ、まずは鉄棒だ!」

「おぉー!」


なつかしいな、

小学生になる前に転校していったときはすごい泣いたな、

でもまた会えて彼女になれた時は嬉しすぎて、はしゃいでたら弟にウザがられてしまった。

それでも2,3日はニヤニヤが止まらなかった。

だから、別れようって言われたときは、私は初めて後悔した。

あの時海に行ってなければ、今こんな思いをしなくて済んだのではないか。

今も彼と笑いあって幸せに過ごせたかもしれない。

それからは何をするのも怖くなってしまい、

3年、私はひきこもりになっていた。

別れてから数年後、いきなり部屋のドアが開いた。

誰かと思うと、弟だった。

「姉貴、いつまでひきこもってるつもりだよ。」

「 」

「無視かよ、とりあえず外行くぞ、」

「おら!」

そういうと弟は、私を外まで引きずり出した。

「車で行くから、一人で乗れるよな。」

抵抗するのもめんどくさいので、素直に乗る。

そういえば、運転は誰がするのだろうか、私は免許ないし、

弟はまだ高校生のはず。

「この前免許取ったんだよ、もう大学生になるからな、」

「姉貴と見たい映画があるんだ。」

「楽しみにしといてよ。」

べつに映画ぐらいひとりで行けばいいのに、

あれ、

「ねえ、あそこ、前まで公園じゃなかった?」

「あぁ、最近は子供も少なくなってきたから、少し前に駐車場になったよ。」

「よく遊んでたから、ちょっと寂しいよな。」

「それでいったら、俺らが通ってた小学校も廃校になったよ。」

「姉貴がひきこもってる間いろんなことがあったんだよ。」

私は、なにも言えなかった。


映画館に着いた、

かなり昔の映画の再上映らしい。

内容は、かなり子供向けであまり楽しめるものでもなかった。

「姉貴は覚えてないかもしれないけど、昔2人で見に行ったんだぜ。」

「俺が見に行きたいって言ったから、2人だけでバスに乗って見に来たんだよ。」

「帰ったら案の定こっぴどく叱られたけど、結構楽しかったし、あんときの姉貴は俺の憧れだったりするんだぜ。」

「姉貴がどんなに悔やんでも、過去は変わらないし、いくら現実逃避しても今は未来に向かって進んで変わってくんだよ。」

「俺だって、いつまでも今日のように構えないんだ、他人に手を借りないで自分の力で立ち上がらなきゃいけないだよ。姉貴、」

そうか、私は私が思うより他人に迷惑をかけていたらしい、

自分のケツは自分で拭かないとね。

「ごめん、かなり長いこと心配かけた。」

「ほんとだよ。」

「うん、じゃあ帰ろうか。」

そう言って私は嫌な顔をする弟と腕を組み引っ張る。

今までやらなかったことを少しづつ埋めていこう。

今度こそ、後悔しないために。






、、、あれって


ちなみに、元カレと弟は彼女がいます。

面白いと思ったらコメントよろしくお願いします。

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