消え行く妖精達
美しき森の妖精とバディーを組むこととなった男は、火起こしも出来ず、草花の事も、自然の恐ろしさも何も知らないシティーボーイ
その他の個性豊かな妖精達の力を借りて男は自然と人の共存を探す
第8回キネティックノベル大賞
第1話
とある不動産会社。。。
「おい❗沢村~❗」
「さっさとあの山のじしいを
追い出して、あの山を買ってこい❗」
と、上司の怒鳴り声
「でも、あのおじいさんは
身寄りもなく、行くとこも無く
ひっそりと生活してんですよ❗」
と、社員の沢村
「何で? あんな山奥で1人
住んでんだよ~❗」
「さっさと行ってこい❗」
「あの山を買えたら、廻りと合わせて
全部売れるんだよ~❗」
「お前を一番楽そうな山の担当に
したんだから。。。」
と、上司
月野リゾート開発は一帯を
リゾート開発し ホテルとレジャー施設の
着手をしていた
持っている山奥に1人住む親父の息子は
麓で建築会社を経営していた
「沢村さん!何とか
親父を説得してくださいよ!」
「山を売って、この家で同居させて
下さいよ❗」
「最近は山をおりてもこない」
と、ぼやく川上さんの息子。。。
気が重く トボトボと山道を歩く沢村
蝶が沢村の廻りに飛んでいる。。。
手土産は 高級店食パン
山奥の小屋。。。
薪を割っている森田さん
「あのぉ~。。。」と 沢村
「帰れ❗山は売らん❗」
少し離れた切り株に腰を落とす沢村
「良い~ところですよねぇ~❤️」
と、沢村。。。
肩に止まった蝶を見ると
蝶は小さな女の子だ❗
「えぇ~❗」
と、驚き目をこする沢村
「兎に角❗山は売らん❗」
と、森田さん。。。
手土産を置いて会社へ帰る沢村
「どうだったんですか?」
と、沢村の同僚の女性 大和さんは尋ねる
「うん❗まぁ~明日も行くから」
と、沢村。。。
「何ですか? それ?」と大和さん
沢村のスーツの内ポケットには
リカちゃん人形が。。。
「なんだこれ⁉️」と沢村
「へぇ~?」と 大和さん
「違いますよ❗」
「こんなの知りませんよ❗」と沢村
沢村から離れる大和さん
人形をゴミ箱に捨てようとしたが
デスクの引き出しに入れる沢村。。。
どうなってんだと沢村。。。
自宅マンションに帰り扉を開けると
部屋は森と成っていた❗
「えぇ~❗」
目を疑い 扉を閉めて部屋番号を確認する
「俺の部屋だよな❗」と 今一度扉を開ける
部屋は普通に沢村の部屋だ❗
安堵してソファーに腰かける沢村
ふと、横を見ると、
ソファーの横には女性がいる
「えぇ~❗」と飛び退く沢村
今一度ソファーを見ると、そこには
会社のデスクに置いてきたハズの人形が
座っている。。。
「驚かないで❗」と 人形
「喋った❗」と気を失う沢村
自然との共存は人類に課せられた課題だ❗
私達は、息子・孫達・人類の為に、本当に考えないと 生態系は崩れ、氷は溶けて、滅亡と進むだろう