アイスクリームの好きな神様
神様だってアイスクリームが好き。
だっておいしいもんね!
「神は地上を愛す」
そう言って神様は人間をお作りになった。らしい。
その頃にはまだアイスクリームはどこにもなくて──
世界で初めて、フランスで、フランソワ・ブロコープさんとやらが作り出すまでは存在してなかった。たぶん。
それまでにも氷菓子はあったらしい。「枕草子」「源氏物語」に「削り氷」という氷菓が書かれているそうな。氷を砕き、つたの蜜「甘葛煎」をかけたものだとのこと。ネットからの引用によるとだけど。
アイスクリームができてからは、神様は大変なことになった。
自分でも創れなかったおいしいものを、人間ごときが作りだしてしまった!
神様のことばも、次のように変わってしまったんだって。
「神は地上をアイス」
「ふーん」
「ふーん、ふーん。バニラちゃんは物知りだなぁ」
「さすがは元人間」
つまりね、
神様は
今では人間よりも、アイスクリームのほうを愛しちゃってるの!
「ぼくらって、すごいんだなぁ」
そうよ、オレンジソルベくん!
「人間さんだってみんな、私たちのことを愛してくれるものね」
そう! そうなのよ、ラムレーズンさん!
「ところで……」
何? 質問どうぞ、大納言あずき様──
「神様って……なんじゃ?」
説明そこからだったか!




