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第62話 【岩石山のダンジョン・2】


 俺達の作戦は、まず初めに眼の良いクロエがゴーレムを遠くから観察して、弱点の核を見つける。

 その核の場所をクロエから聞いた俺が、最大火力の魔法でぶち抜く。

 単純そうだが金塊ゴーレムはノーマルゴーレムより核の発見が難しく、更に核の位置が接近して攻撃するには難しい位置にある事が多い。


「クロエ、核は何処にあるか分かったか?」


「首の後ろにあったけど、かなり小さかったよ。大丈夫?」


「首の後ろか、了解。任せてくれ」


 クロエから核の場所を聞いた俺は、金塊ゴーレムの背後へと回り教えられた箇所を確認した。

 すると、確かにそこに核があり、クロエの言葉通り物凄く小さい的だ。

 でも大丈夫だ! 俺の魔法センスなら、あんな小さな場所でも打ち抜ける!


「オラッ、崩れちまえ!」


 弱点属性の魔法を俺は、核目掛けて放った。

 金塊ゴーレムは俺の魔法に直ぐに察知したが、もう遅く、その瞬間魔法が金塊ゴーレムへと直撃した。

 よっしゃあ! 一発で倒したぞ!


「ッ! すげぇ、こんな金の塊初めてみた……」


「凄い! キラキラしてる!」


 金塊ゴーレムは核を攻撃され、体がボロボロに砕けるとその中から大きな金塊が現れた。


「これだけの大きさがあれば、暫くは金に困らず暮らせそうだ」


「そんなに価値あるの? 鉄とかだと、装備とかに使えるから分かるけど、金って何に使われてるの?」


「結構、色んな所に使われてるぞ、俺達の身近な物で言えば魔道具なんかは基本金がどこかに使われている。それに金塊ゴーレムの金は、完全な純金だから普通の鉱山で採れる金よりも価値が高いんだ」


「そうなんだ。そんな魔物と出会えたのって、私達運がいいね!」


 ピョンピョンと体で嬉しさを表現するクロエに、俺は「そうだな」と同じように体で嬉しさを表現したいのを我慢してそう言った。

 いや、マジで嬉しいぞ……金塊ゴーレムが落とす金塊の中でも、最重量クラスの金塊が出てきやがった。

 これは俺とクロエの運の値が大きいからか? ゲームでも運の能力値は、運要素に絡んだ所に効果が出ていた。

 会心の一撃、採取時のボーナス、レア魔物との遭遇率、そしてドロップ率にも運の能力値が絡んでいた。

 この世界でも、そんな感じなのだろうか? だとしたら、俺とクロエの運は高い方だから、これからも期待できそうだな。


「さてと、クロエ。金塊ゴーレムの余韻に浸りたいところだが、今日の目的階層までまだ大分あるから、先に進もうか」


「了解、ジン君!」


 俺の言葉にそう返事をしたクロエ。

 その後、俺達はダンジョン探索を再開して、目的の階層まで集中して進んで行った。

 岩石山のダンジョンには、いくつか〝安全地帯〟という魔物が入れない場所がある。

 全30層のこのダンジョンは、10層と20層、そしてボス部屋の少し手前の3カ所に安全地帯が存在する。

 そして現在俺達は、ダンジョン探索開始から三時間程で今日の目的地の10層へと辿り着いた。


「人は居ないか、フィーネさん達の情報通りここ最近はここに来る冒険者は居ないみたいだな」


 俺は安全地帯に人が居ない事を確認して、【異空間ボックス】から〝小部屋〟を取り出した。

 取り出した〝小部屋〟を安全地帯の中へ、ポイッと投げると魔道具が起動してその場所に小屋が現れた。


「見るの二回目だけど、この魔道具本当に凄いよね……」


「ああ、どんな所でも小屋を一瞬で建てられるって、冒険者にとって有難い魔道具だよ。本当に」


 それから俺達は安全地帯で、人の気配もしないから取り敢えず一緒に小屋の中へと入った。

 そして、セットで購入したキッチンも設置して、一先ず夕食を作り食事にする事にした。


「わ~、凄く美味しそう! ジン君、料理も出来るんだね!」


「まあ、貴族の頃は母親と二人で暮らしてたもんだからな、俺が基本的に料理を作っていたんだ」


 これは原作通りで【調理】のスキルこそ、ジンは獲得してないが料理をジンはしていた。

 それと、俺自身も前世では自炊くらいは出来る程度には料理の腕があるので、そこまで不味い物は逆に作る事は出来ない。

 それから俺達は食事を終えた後、どちらが先に見張り番をしておくか話し合いをして、先に俺が見張りをする事になった。

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