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第59話 【これから・3】


 そして翌日、いつも通り学園での護衛仕事を終えた俺とクロエは城に帰宅後、挨拶をする為に姫様の所へと向かった。


「姫様、本日から三日間冒険者の方の仕事をしてきます」


「ええ、いってらっしゃい。楽しいお話が聞ける事を楽しみにしてるわ」


「任せて下さい。お土産も期待していてくださいね」


 今朝方、ダンジョンについてギルドから手紙が来た。

 その手紙には、俺達に合うダンジョンを見つける事が出来たからギルドに寄って欲しいと言う内容が書かれていた。

 そうして姫様に挨拶を済ませた俺達は、城を出てギルドへと向かった。

 一週間振りにきたギルドはいつも通りの様子で、バレない様に受付へと行きフィーネさんを呼んで貰った。

 そして、奥から出て来たフィーネさんと共に相談室へと移動した。


「ジンさん、クロエさん、こちらがご用意させていただきました。ダンジョンの資料になります。ご確認ください」


 部屋に通された俺達に、フィーネさんは頼んでいたダンジョンの資料をテーブルに置き俺とクロエはそれを確認した。

 ダンジョンの名前は、岩石山のダンジョン

 そのダンジョンの資料に目を通した俺は、心の中でガッツポーズをした。

 よっしゃあ、当たりのダンジョンが一発で来た!

 レベル上げ、金策、探索効率、全てにおいて序盤に出るダンジョンの中で最高のダンジョンが来た!


「へ~、ダンジョンに名前って付いてるんだ」


「既に一度攻略されている場所は、そのダンジョンの調査を行い。特徴を名前に付けております。こちらのダンジョンですと、岩の途中にダンジョンの入口があり、中も基本的に洞窟の様な感じになっているので、この様な名前が付けられています」


「そんな感じで付けられてるんですね……あれ、って事は私達が最初に攻略したダンジョンにも名前があるんですか?」


「あちらは、出て来る魔物がダンジョンの中ではそこまで強くない魔物達ばかりなのと、ダンジョン初心者でも行けるという事で〝初級のダンジョン〟という名前が付けられています」


 そうフィーネさんはクロエの質問に答え、そんな二人の会話に入りダンジョンに行くとフィーネさんに伝えた。


「ジンさんならそう言うと思っていました。ですので、そちらのダンジョンに向かう馬車もご用意しております」


「それ、俺が断っていたらどうするんですか……」


「私の勘でジンさんなら必ず行くと信じてました」


 ニコリと笑みを浮かべてそう言うとフィーネさんに、俺は少し呆れた顔を浮かべてしまった。


「クロエも良いよな、このダンジョン?」


「うん、訓練の成果試せそうだし、少し手強い相手とも戦ってみたいから」


 クロエもこのダンジョンに行く事に同意してくれたので、正式に俺達はそのダンジョンの攻略に向かう事が決まった。

 それから俺達はフィーネさんと、事務作業で話し合いに遅れたリコラさんに「いってきます」と言ってギルドを出て馬車の場所へと向かった。


「すみません、こちら〝岩石山のダンジョン〟行きの馬車ですか? 冒険者ギルド経由で予約していた冒険者のジンです」


「あなた達の噂は聞いています。ダンジョンに向かわれますが、ご用意は大丈夫ですか?」


 そう馬車を動かしてくれる男性は俺の言葉にそう返したので、準備が出来ていると言うと馬車に乗ってくださいと扉を開けてくれた。

 馬車の中は普段、護衛で学園に向かう時に使ってる王家の馬車より少し見劣りはするが、それでもいい馬車だと直ぐに分かった。

 フィーネさん達、いい馬車を抑えてくれていたんだな……ありがとう。

 そう俺はフィーネさん達に感謝を感じつつ、馬車に乗り込むと直ぐに馬車が動き始めた。


「王都の外に出る馬車に乗ったの、前回のダンジョンの時だから久しぶりだね。なんだか、もうワクワクしてきちゃった」


 クロエは久しぶりのダンジョンに興奮が抑えきれないのか、いつもはそこまで動かさない様に気を張ってる尻尾がブゥンブゥンと振られていた。

 相当、楽しみにしていたんだな……まあ、俺もクロエと同じようにワクワクしていた。

 フフッ、あのダンジョンにはアレが手に入るぞ……。

 心の中でとあるアイテムの事を考える俺は、早くダンジョン攻略がしたいと気持ちが高まっていた。

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