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第535話 【冒険者活動、再開・4】


 翌日、俺は予定していた通り姫様の所へと話をしに王城へと向かった。


「あら、ジンもその事を知ったのね。折角、私達の力でどうにかしようと考えていたんだけど」


「クロエが違和感に気付いて、ハンゾウに情報を買いに行ったんです。国はどこまで調査済みなんですか?」


 そう聞くと、姫様は今現在調べてる所までの事を話してくれた。

 その内容はハンゾウから貰った資料には無い所もあるし、逆にハンゾウの資料に書いてある情報もあった。

 なので姫様から聞いた後、俺は逆にハンゾウから貰った情報を姫様と共有する事にした。


「流石、情報屋に私達が調べられてない所をきちんと調べているわね……」


「あいつの情報収集能力は高いですからね。ですけど、国もかなり今回の事は早い段階から調べていたみたいですね」


「ええ、ジン達は知らないと思うけど、ジン達が迷宮から出てきた頃から少しずつ魔物の生態系の変化が起こっていたのよね」


「そんな前からですか!?」


 姫様の言葉に俺は驚き、まさかあの時からそんな事が起こってるなんて気付いてもいなかった。


「ジン達が知らないのは仕方ないわよ。大会があったり、その後は獣人国の事で忙しなく動いてたでしょ?」


「まあ、そうですね。しかし、そんな前から魔物に異変が起きていたって事は国は何かしら対策とか取っていたんですか?」


「ええ、丁度大会が開かれていたから頼めそうな冒険者に調査を頼んだり、ユリウスを派遣したりして被害を抑えていたのよ。ジンの知ってる人で言うと、クロエ達を倒した大会出場者のヨルドにも頼んでいるわ」


「あ~、あの時なんか用事があるとか言ってたけど、この事だったのか……」


 確かに未だにヨルドは戻って来てなくて、カシムは一人で鍛錬を続けている。

 偶に俺は様子を見て、指摘したりしていてヨルドは何の用事に出掛けてるんだと思っていたが、まさか国に頼まれて動いていたとはな……。


「それにヨルド以外の大会出場者には、今回の事に協力してもらっているわ。勿論、勇者にも変装はしてるけど手伝ってもらっているわ」


「えっ、勇者もですか?」


「ええ、本当は頼むつもりは無かったんだけど。勇者なのに国の危機に何も出来ないのは駄目だからって言って、ノラと二人で魔物退治をしつつ調査に協力してもらっている状況ね」


 まさか、勇者まで参加しているとは思わなかったな……。

 しかし、そうなってくると逆に過剰戦力ではないかなと俺はふと考えた。


「その、俺達がその調査に参加する枠無さそうですね」


「正直、ジン達の協力なしで進めようとしてたから、無理矢理手伝ってもらわなくても大丈夫と言えば大丈夫だけど、早く終わらせるならジン達に協力してもらえたら助かるわ。特にクロエの索敵能力は、調査に物凄く力になると思うわ」


「そうですね。獣人国との戦いを経て、また更に索敵能力が上がっていますよ」


「そうなの? まだ限界じゃなかったなんて、本当にジン達のパーティーは皆おかしい程に強いわね」


 姫様はそう言った後、俺達が協力できるなら協力してほしいと改めて言い、俺はその言葉に頷き「力を貸します」と言った。

 その後、もう少ししたら今協力してもらってる人達を一旦集める場を設けるらしく、その場に出席をして欲しいと言われた。


「分かりました。一応、事前に予定だけ教えて貰えていたらその時は依頼は受けに行かずに休みにしておきます。今は白金級を目指して依頼を頑張ってる時期なので」


「聞いているわよ。ジン達が遂にランクを上げるのに専念しているって、私の部下ですらいつ上がるのか賭けをしている程に噂になってるわ」


「そんな賭けになる程、俺達のランクアップって話題何ですか?」


「そりゃ、英雄様だものね。勇者は表舞台から降りちゃってるから、少し話題に出たらジンの話題は直ぐに周りに広がるのよ」


 俺は姫様からそんな事を聞き、俺は「勇者。表舞台に戻って来てくれないかな……」と小声でそう呟いた。

 その後、話し合いが終わり宿に帰宅した俺は、クロエ達に話し合いの内容を共有して後日、話し合い場に出席する事を伝えた。

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