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第534話 【冒険者活動、再開・3】


「そもそも、ハンゾウでさえ謎が多い状況で俺が考えても分かる訳が無いか……」


 俺は考えるのを止め、取り合えずこの事は皆には伝えておこうと考え。

 それぞれの部屋で待機していたクロエ達を呼び、ハンゾウから貰った情報の共有を行った。


「この国って本当に事件が多いよね」


「魔王とか、悪魔とか、帝国が攻めて来たり、それが十数年の間とかじゃなくてたった一年の間ってのも不思議だよね」


「……やっぱり、ジンがそう言うのを引きつけてるのか?」


「何でそこで俺のせいになるんだよ……」


 レンの言葉に俺はそう言い返し、今後について話し合った。


「多分、これから先は討伐系の依頼がまた増えると思う。こんな情報を聞いたからには、出来るだけ対処しようと考えてる」


「出来るだけって事は全部は引き受けないんだな、いつものジンなら全部解決するように動いてたのに」


「正直、範囲が広すぎて転移があるからといって俺達だけでやろうとしても難しいだろう。だからこの話は明日、フィーネさんにも話す予定だ」


 冒険者ギルドが既に知っているなら対策をしてるだろうし、知らないのであれば対策を今からすればまだ間に合うだろう。

 王都には迷宮や、自分で言うのもあれだか俺達パーティーを見ようと冒険者が多く集まっている。

 そいつらを上手く使えば、このまだ謎の多い事件にも対応が出来るかと思う。


「まあ、それはいい案だよね。今なら、王都に沢山冒険者が集まってるから有効に使える戦力があるのに、使わないのは勿体ないもんね」


「そう言う訳だ。一応、姫様はこの事件について既に知ってるらしいから、明日にでも少し話をしに行こうと思ってる」


 そう言った後、これから戦いが続くだろうから装備のメンテナンスをしておこうと思い、リーザの店へと向かった。


「明日までにって、かなり急ね……何かあるの?」


「戦いが続きそうだから念の為、メンテナンスをしておきたいんだが、難しいか?」


「ジン達の装備はかなり貴重な素材を使ってるから、せめてもう後一日欲しいわね」


「分かった。じゃあ、明後日装備を取りに来る。明日は予備の装備を使うとするよ」


 急な依頼だったがリーザは、悩むそぶりも無く受けてくれた。

 俺はそんなリーザに感謝して、明後日取りに来ると言って店を出て宿に戻って来た。

 その後、皆には明日は予備の装備で一日狩りをすると伝え、夕食まで俺は自室で休む事にした。


「へ~、そんな事が起きてたのね。確かに最近、魔物の数が増えたような気がするわね」


 夕食時、姉さん達が依頼から丁度戻って来たので一緒に食事をする事にした俺は、情報を姉さん達とも共有をした。

 そして情報を聞いたルル姉は、納得した様子でそう言った。


「確かに私もそんな気がしてたけど、まさかこの国全体でそんな事が起きてたんだね」


「それにしても、この国って本当に事件に巻き込まれやすいわね」


 そうルル姉が口にすると、姉さんのパーティーメンバーは全員が頷き、クロエ達も一緒に頷いた。


「この一年でこんな大事件って、何度目かしら? 最近の獣人国に関してはジン達だけだったから抜きにしても、相当起こってるわよね?」


「魔王討伐して平和になる。って前まで思ってましたけど、魔王討伐してから大事件が起き始めたから、あれが始まりだったのかもしれませんよね」


 ルル姉の言葉にクロエがそう言うと、この場にいる皆はその言葉に少し納得した。

 確かに言われてみれば魔王が倒される前と後だと、後の方が色々とこの国は起こってる気がする。


「取り合えず、そう言う訳だからさ警戒はしておいてね。後で回復薬も渡しておくよ」


「それは助かるわ。レン君の回復薬があるのと無いのとじゃ、私達の安心度も違うしね。ありがとう」


 そうルル姉は言うと、姉さんのパーティーメンバーの方達もお礼を言った。

 その後、夕食を食べ終わり約束通り姉さん達に回復薬を渡した俺はシャワーを浴びてから部屋に戻り、ベッドに横になって眠りについた。

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