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第526話 【獣人国の悪魔退治・4】


 まず、俺は遠くの方で悪魔と戦っているリウスを呼んだ。


「主、どうしたの?」


「あの悪魔が見えるか? 師匠は接近戦がそこまで得意じゃないから、俺達であいつを倒そうと思う」


「良いの!? あんな強そうな相手と戦えるなんて、楽しみ!」


 リウスはそう言うと、俺と一体化をした。

 そして、俺は師匠と悪魔の間へと割り込み、悪魔を地面へと叩き落した。


「師匠。すみませんが、ここからは俺に任せて貰えますか?」


「そうね。確かにちょっと私じゃ、分が悪いから弟子ちゃんに任せるわ。封印作業は私に任せて良いから、全力で叩き潰しちゃっていいわよ」


「はい!」


 師匠からそう言われた俺は、地面に降り立ち悪魔へと視線を向けた。


「さあ、ここからは俺がお前の相手をしてやるよ」


「お前は後で殺してやろうと思っていたが、まさか自分から先に殺されに来るとはなとんだ大馬鹿野郎だな」


「言ってろ」


 それから俺は師匠に変わり、悪魔との戦いを始めた。

 魔力を失う代わり、魔法が効かない体となった悪魔だが、今の俺は近接特化のリウスと一体化している。

 そんな俺の攻撃は今の悪魔にも効いていて、師匠と戦っていた時よりも悪魔は余裕は無くなっていた。


「中々、やるじゃないか……だが! これで終わりだッ」


 悪魔はそう叫ぶと、俺に向かって殴りかかって来た。

 その速さは竜王さんと並ぶ程の早さだったが、俺は拳が当たる寸前の所で避け。

 隙だらけな腹部へと強烈な蹴りを食らわせた後、リウスと一体化した事で生えた尻尾で悪魔を地面へと叩きつけた。


「中々、やるなジン。あいつの体は相当強化されてる筈だが、よく戦えてるな」


「確かに肉体は強化されているけど、近接戦闘の経験が全く足りないから俺でも勝ててるんだよ。師匠も少し近接戦闘が出来ていれば、あそこまで苦戦はしなかったと思うな」


「まあ、マリアンナは近接戦闘なんてする柄でもないからな、殆ど相手は魔法で一発で終わる。あの馬鹿が特殊なだけだからな」


 そう俺はベルロスと話しながら地面へと降り立ち、気を失っている悪魔の首を掴み持ち上げた。


「ど、どうして俺様が……」


「お前、確かに強化はされてるけど、全く戦闘の経験値が足りないぞ? その肉体を手に入れてから、身体の使い方でも勉強したか? まあ、してたらこんな直ぐには終わらなかったか」


「な、なんだとッ! 俺様は——」


「煩い」


 文句を言おうとした悪魔に対して、腹部を殴り再び気絶させた。

 そして、そのまま気絶した悪魔を持って師匠の所へと移動した。


「師匠。終わりました」


「見ていたわ。弟子ちゃんは凄いわね。私と違って、近接戦闘も出来るなんて優秀だわ」


「一つに絞れなかっただけですけどね。そもそも、師匠がいるなら魔法使いとして大成するのが良かったんだと思いますけど、刀に魅了されてそっちの道に行きましたからね」


「私としては、弟子ちゃんが成長してるだけで嬉しいわ」


 師匠はそう言いながら、今回の騒動の元凶だと思われる悪魔の力を封印して、残った悪魔の残党共を俺と師匠は手分けして力を封印して回った。

 それから、悪魔の根城での戦闘開始から半日程が経ち、無事に獣人国の悪魔共を全て捕まえる事が出来た。


「最後に一応、私はこの大陸を見て回ってくるわね。何も無かったら、私はそのまま空島に戻ってるから、また何かあったらいつでも来て良いからね」


「最後までありがとうございます」


 何度も確認したが、見逃していたら面倒な為、師匠は一人で大陸を見て回ると言って去って行った。

 そしてその場には、俺達別大陸組、一緒に戦った獣人国の人達、そして力を封印された悪魔達が残された。


「ジン殿、そして他の皆様方。この度は獣人国を悪魔から救ってくださり、本当にありがとうございます」


「「ありがとうございます!」」


 獣人国の王であるクロムさんの父、クロヴィスさんが感謝の言葉を言うと、他の獣人達も俺達に感謝の言葉を言った。

 その言葉を受けた俺達は、満足できる戦いが出来たから俺達としても良かったと言って、それから今後についての話し合いが行われた。

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