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第455話 【弟子の成長・2】


「イリスとジンの姉ちゃん達普通に強いな、かなりレベルの高い奴等が出てるのに試合を楽しみながら戦ってるな」


「イリスはルークさん達も知ってますけど、この一ヵ月間俺達と同じ迷宮階層で訓練していたのでかなり強くなってますよ。それに姉さんもかなり冒険者として、色んな依頼を受けたりしていて元貴族令嬢とは思えない強さですからね」


「本当に強いわね……」


 ルークさんは二人の強さに関心しており、同じ元貴族令嬢のエリスさんも姉さん達の戦いに見入っている。


「ヘレナの経歴ってかなりややこしいけど、ちゃんと訓練をしだしたのっていつ頃なのかジンは知ってる?」


「家と対立をした時から、隠れて訓練はしていたとは聞きましたよ。元々魔法の才能があったらしいので、最初は独学で覚えていて、後々シャーリーさんに魔法の基礎を習い直したって言ってました」


「そうなのね。それであの魔法の腕前は努力も勿論したんだろうけど、凄い才能ね」


 そこからエリスさんは、より真剣に姉さん達の戦いを観戦していた。


「それにしても、イリスちゃんの動きは本当に良いよね。迷宮での探索中も思ってたけど、人に合わせられる能力を持ってるよね」


「そこはイリスの良い所だよな、偶に息抜きで俺やクロエが前線に出ても俺達の動きに直ぐに合わせられてたからな、人に合わせられる才能がイリスにはあるんだろう」


「うん。それにイリスちゃんはいつも元気だから、一緒に戦ってると凄く楽しいんだよね。レイちゃんにもこれは言える事だけど、ペアを組んでる相手が楽しんでると疲れを感じないんだよね」


「それは分かる気がする。クロエと一緒に前で戦うのも楽しいけど、イリスとレイはまた違う感じだからな」


 クロエと俺がそう言うと、レイは「戦いは楽しいからね~」と笑いながら言った。

 その後、試合は劇的な変化はなく徐々に戦ってる選手は減っていき。

 大体半分くらいの選手の数になると、イリスと姉さんは更に動きを速めて残った選手と戦い始めた。


「あの二人、戦い方もそうだけど体力も異常だな……序盤、抑えていたとはいえずっと戦ってるぞ?」


「ルークさん、あの二人の見た目に騙されちゃいけませんよ? 姉さん達って基本的に移動は、自分達の足で移動していて全員体力が異常に高いんですよ」


 家の事を調べる為、旅を続けていた姉さんはそこらの冒険者の倍以上の体力を持ってる。


「それにイリスは戦いとなると、レイ同様に楽しむ癖があって一時間くらいは余裕で戦い続けられるんですよ」


「体力化け物が組んでるって事か……」


 二人の異常な体力の多さに若干引いてるルークさんは、自分と戦う事になったらどうするか悩み始めた。

 そうして終盤でも暴れ続けてる姉さん達は、選手の殆どを蹴散らして無事に第二試合を抜ける事が出来た。

 第一試合、第二試合合わせて8名の選手が残る事になった。


「8名の選手の内、半分は身内だね」


「まあ、ドルクさんの弟や勇者も合わせたら実質知らないのは二名だけだな……あの二人の事は本当に知らないけど、ルークさんは知ってますか?」


 第二試合が終わり、改めて両試合に出ていた選手が会場に出ており、その中で見た事のない二人についてルークさんに尋ねた。

 一人は白髪の背が低い男、もう一人は勇者と同じく槍を使っていた背の高い金髪の男だ。


「白髪の方は金級冒険者のファルドってやつだな、戦い方を見ていたと思うが棒術と体術が得意な奴で魔法も使える奴だ。それで金髪の方は、こっちに関しては俺は知らないな……エリス達は知ってるか?」


 ルークさんはエリスさん達にそう尋ねると、エリスさん達は全員首を横に振った。

 という事は、ここにいる誰も知らない謎の人物という事になるな。


「戦い方は見ていたから、ある程度は分かるけど別の能力があったら初見で対応する事になるかもな……」


 本選は予選とは違い、一対一の形式となりくじ引きで何番目に戦うか選ぶ事になっている。

 くじ運次第では、あの男とは初見の状態で戦う事になるかと考え、そうなった時の為に色々と作戦を練る事にした。

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