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第437話 【正式加入・1】


 あれから俺達は四日間、迷宮で探索をしつつイリスとの冒険を楽しみ、少し予定より早いが王都へと戻って来た。


「一週間くらい、迷宮に潜ってくるって言って無かったか?」


「予定はそのつもりだったんだけど、予想よりもイリスの成長が早くてな、それに試したい事も色々と試せたから戻って来たんだ」


 そうリカルドに言って俺達は、それぞれシャワーを浴びて汗と汚れと落として俺の部屋に集まった。


「迷宮での四日間過ごしてみて、多少レベルの差があってレイ達がカバーする場面もあったが、全体的に良かったと俺は思う。そこでイリスを正式に仲間に入れようと俺は思ってるけど、皆はどうだ?」


「今までの四人体制に無理があった訳じゃないけど、イリスちゃんの強さは私達の仲間になっても発揮されると思うから、私は賛成だよ」


「私も同じで賛成だよ。イリスちゃんと一緒に戦うの楽しかったから!」


 イリスと主に一緒に行動していたクロエとレイは、俺の言葉に対して直ぐにそう賛成意見を述べた。

 それに対してレンは暫く考え込み、不安そうに見つめてるイリスをチラッと見て、俺の顔を見て自分の意見を言った。


「俺も別に反対はしない。ただイリスを入れるって事は、今後の役割を見直すのが大事だと思う。今回の迷宮探索だと、俺とジンが最後の方は特に何もしてなかったからな」


「……それは確かにそうだな」


「特にイリスはジンとクロエ、二人に能力が似てるからその三人の位置をちゃんと決めた方がいいと思う」


 レンの意見を聞いた俺達は、どういう組み合わせが良いのか話し合いを始めた。


「レンの話した通り、俺とクロエ、そしてイリスの位置が大事だな……レイに関しては、後ろに置けないから前衛で固定だし、レンも今までの経験上今から前に出すわけにもいかないからな」


「ジン君、今回の迷宮探索で感じたけどイリスちゃんは確かに魔法も使えるけど、どちらかと言うと前衛タイプな気がするよ。だから、私が完全に後衛に回って、ジン君は前衛から真ん中に移動するのはどうかな?」


「俺は別に良いけど、クロエはいいのか? 折角、レイと連携技とか訓練してただろ?」


 そう聞くと、話を聞いていたイリスもおどおどした顔で「私のせいで折角訓練していたのを台無しに……」と呟いた。

 そんなイリスに対してクロエは優しく微笑み、自分の考えを口にした。


「私とレイちゃんの連携は、基本的に私が魔法でレイちゃんの動きを補佐するから後ろにいても大丈夫だよ。偶に私の攻撃と合わせてたりしてたけど、そこはイリスちゃんと訓練しなおせる範囲だと思うから」


「クロエはこう言ってるけど、レイはどうだ?」


「う~ん……確かにクロエちゃんとの連携技は、魔法主体のが多かったからクロエちゃんが後ろに下がっても連携技は活かせると思うよ」


「まあそこは、様子見していく感じだな……取り合えず、仮として前衛はレイとイリス、真ん中に俺、後衛にクロエとレンという組み合わせで暫くはやっていくか」


 陣形について話を終えた後、丁度夕食の時間となり食堂に行くと、出かけていたであろう姉さん達が居た。


「リカルドさんから聞いてたけど、本当にジン君達帰ってたんだね。予定よりも大分早かったね」


「うん。イリスの成長が早くて、速めに切り上げてきたんだ。明日から少し休んで、【遊戯神の迷宮】に戻るつもりだよ」


「あれっ、でもあそこって後からパーティー増やして入れるの?」


 そうルル姉が言ってきたので、俺は以前神様に聞いた話を伝えた。


「新しくパーティーを入れた場合、本来だったらそのパーティーはやり直しになるんだけど、俺達の場合は最初の踏破者であるのと、神様から今の階層をクリアするまで待つのが嫌だから特別に許可は貰ってるんだよ」


「へ~、特別扱いされてるんだ」


「それもあると思うけど、神様としては楽しみを減らしたくないって感じだと思う。イリスの話をしたら、運命神に加護を貰う人間は珍しいから近くで見たいって言ってたからな」


 ルル姉の言葉に、クロエや姉さん達の仲間と楽しそうに喋ってるイリスを見ながら、俺はそう言った。

 その後、リカルドは俺達が急に帰ってきたにも関わらず、夕食は豪華な食事を用意してくれて、俺達はリカルドに感謝してご馳走になった。

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