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第431話 【迷宮に向けて・1】


 リーザの店に装備を預けた後、忘れていた用事を思い出してイリスの所に向かった。


「イリス、悪い。パーティー登録しに行くの忘れてた。今から行けるか?」


「はい。大丈夫ですよ」


 そうしてイリスと合流した俺は、イリスを連れて冒険者ギルドへと向かった。

 普通に受付でもパーティー登録は出来るが、そこでやれば色々と噂も流れるだろうから、ギルドの相談室に通してもらった。


「いずれイリスさんもジンさん達のパーティーに合流すると言ってましたけど、こんなに早いとは思ってませんでした」


「イリスの成長速度が思っていた以上に速いのと、早い内から連携を覚えてもらった方が良いと思ったので仮にですが仲間にする事にしたんです」


 作業はフィーネさんがしてくれて、慣れた手つきでイリスは俺達のパーティーの一員に加わった。

 そしてイリスを担当していたパートナーに関しても、引き続き俺達パーティーのパートナーの一員としてそのまま任せる事にした。


「私としては嬉しいのですが、大丈夫なのですか?」


 そう心配した様子で言ったのは、イリスのパートナー登録の相手であるティアという名の受付係だ。

 俺は何度か目にした事があり、以前からフィーネさんから仕事の出来る人だと教えて貰っていた。

 そんな人がイリスのパートナーになってるのは、つい先日知った。


「お金の心配なら大丈夫ですよ。俺達は相当稼いでますし、イリスも自分で稼げる能力は既に持ってますから」


「ティアさんは私がこっち来てからずっとお世話になった方ですから、これから先も私の近くで成長を見ててほしいってジンお兄さまにお願いしたんです」


「イリスさん……はい! 私、ティアはこれからも誠心誠意イリスさん、そしてジンさん達のパートナーとして一生懸命働かせていただきます」


 ティアがそう言うと、イリスも「これからもよろしくお願いします」と言って、二人は嬉しそうに笑い合っていた。

 こうして俺達はフィーネさん、リコラさんに加えて三人目のパートナーが出来た事になる。

 まあ、正直パーティーに一人も居れば十分だろうけど、俺達は金にも困ってないし、折角出来た縁を切るのも悪い気がしてそのままにしている。

 それに多くて困る事は特にないし、逆に仕事を分担してやってもらえるので効率が良いというのもある。

 それからパーティー登録は終わったので、今度こそイリスを宿に送り、俺は次の目的地へと転移で移動した。


「そろそろ、来る頃だと思ってたよ。頼まれていた物は用意してるぞ」


「ありがとな、急な依頼だったのに結構早くに用意できたな」


「前回調べた時から、調査を続けていたんだよ。どうせ、いつか行くだろうと思ってな」


 次にやって来たのはハンゾウの店で、〝冒険者ダンジョン〟の更新された情報が書かれた資料を受け取った。

 頼んだのは昨日なのに、もう用意が出来ていると宿に連絡が入り、半信半疑で来ると完璧にまとめられた資料が用意されていた。


「それで今回の迷宮はどの位、行く予定なんだ?」


「予定は一週間以内で帰宅予定だよ。遊戯神の迷宮の事もあるからな、神様には暫く来れない事を伝えたら、その間に階層を増やしておくよって楽しそうに言ってた」


「神と普通に話すお前に驚けない自分に、俺は逆に驚いてるよ……神とそんな仲良くなったのか?」


「神様の方が、俺達の事を気に入ってくれてるんだよ」


 そうハンゾウに言うと、ハンゾウはジロジロと俺の事を見てくると「ジン達は見ていると面白いしな……」と言った。


「面白いって、俺はただの一般人だぞ?」


「その馬鹿みたいに強くて、悪魔を使役してる一般人が居るんだよ。馬鹿は休み休み言えよな……」


 割とマジトーンでハンゾウはそう言うと、それから暫く王都の情報について話し合って俺はハンゾウの店を出る事にした。

 そうして店を出た俺は、予定時間頃だったのでそのまま転移で姫様の所に向かった。

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