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第421話 【イリスへの教え・1】


 試験から数日後、俺達は現在追加迷宮の20層目で探索をしていた。


「ここも色んな素材が採れるな……」


 試験から機嫌が悪かったレンも探索エリアに来てから、大分よくなり夢中で素材の採取をしている。

 そんなレンの隣で俺も一緒に採取を行い、クロエとレイは近くで魔物の相手をしていた。


「さてと、今日の所はこの辺にして宿に戻るか」


 探索エリアに来て半日が過ぎ、俺はそう言って皆を連れて転移で宿に帰宅した。

 宿に帰宅後、汗と汚れを落として夕食を食べに食堂に行くと、依頼に出掛けていたイリスも食堂に居た。


「イリス。依頼はどうだった?」


「はい。無事に達成してきました。刀での戦い方も大分、慣れてきました。普通の剣より、なんだか慣れるのが早い気がします」


「へ~、そこもジン君と一緒だね。ジン君も冒険者になった頃は、普通に剣を使ってたけど合わないってずっと悩んでたもんね」


「ああ、それで刀と出会ってシックリと来たんだよな」


 最初の時から仲間であるクロエは、昔の事を出しながらそう言うとイリスは「ジンお兄さまも剣が苦手なんですか?」と聞いて来た。


「苦手というか、なんか合わないんだよな。一応、それなりには使えるけどって感じだな。刀に切り替えてからは、王城の兵士とも戦える位には直ぐに慣れたな」


「2年前は、兵士さんとよく模擬戦闘とかしてたもんね。懐かしいね~」


「そう言えば、ジン君達は冒険者始めたての頃から王城に出入りしてたもんね。その話聞いた時は、私もレン君も驚いたよ。友達の冒険者が王城で働いてるって、自慢したいけど自慢できなくてもどかしかったな~」


 レイは、当時の事を思い出しながらそう言った。


「えっ!? ジンお兄さまとクロエお姉さまは、冒険者始めた頃から王城で働いていたんですか?」


「まあ、色々と偶然が重なってな、姫様から興味を抱かれていてそのまま流れで王城から依頼を出されて受ける事にしたんだ。ほらっ、イリスには話してると思うが俺は元貴族で色々とややこしかったから、それでだ」


「そうなんですね。それでも、王城で働くって凄い実績ですよね? 普通の冒険者はそんな依頼できませんよね?」


「信頼がないとまず依頼が来ないから、新人の冒険者が王城で働くってのは本当に奇跡が起きないとまず無理だろうな」


 そう言うと、イリスは「やっぱり、ジンお兄さま達は凄いですね!」と目をキラキラとさせながらそう言った。

 それから夕食を食べ終えた俺は、明日はイリスに訓練をする日なので明日の準備をする事にした。


「レン。回復薬はあるか?」


 準備をしていると回復薬の数が減ってる事に気付いた俺は、レンの部屋に行き回復薬が無いか尋ねた。


「んっ? もう無くなったのか?」


「いや、ちょっと在庫が少なくなってたから気づいた時に入れようと思って、今ないならまた今度頼もうと思ったけど」


「今手持ちには無いな、拠点にはあるからそっちに取りに行けばあるぞ」


 そうレンから言われた俺は、まだ時間的に悪魔達も起きてるだろうからとレンに「それじゃ、取ってくる」と言って転移で拠点に移動した。


「あれ、ジン様? どうしたんですか、こんな夜更けに?」


「薬の補給に来た。倉庫を開けてくれるか?」


 拠点に住む悪魔達には拠点の防衛も頼んでおり、貴重品である薬等を入れてる倉庫には悪魔を配置している。

 それから俺は倉庫の中に入り、薬をいくつか取って【異空間ボックス】の中に入れた。

 薬の補給が終わった後、俺は悪魔に「見守り頼むぞ」と言って宿に戻って来た。


「さてと、これで準備は大丈夫だな」


 薬の補給から戻ってきた後、他の用意も済ませた俺はベッドに横になって休む事にした。

 そして翌日、朝食を食べ終えた後、イリスを連れて俺は師匠の家がある空島とは別の空島へと転移で移動した。


「よし、イリス。前回教えた事をちゃんと学んでるか、まずはテストからだ。準備運動をしたら、模擬戦闘をするぞ」


「はい! お願いします。ジンお兄さま!」


 イリスは元気よくそう返事をすると、俺達は一緒に準備運動を念入りに行った。

【作者からのお願い】

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